●一方で、心電図を省いたSEも…
Apple Watchは2015年に登場したデバイスで、アップルの歴史の中でも、人々のライフスタイルの中でも新しい部類の製品です。そのため、どのような使われ方をするかについて、引き続き探求を続けるフェイズと位置づけることができます。
一方、Apple Watchの上位モデルの高機能化で、併売を続ける初代デザインのApple Watch Series 3との性能差は拡大する一方でした。そこで投入されたのがApple Watch SE。Series 6とSeries 3の中間に当たる価格設定ながら、Apple Watch Series 5と同じS5チップと、44mm、40mmの新デザインを採用しました。
しかしSEは心電図と血中酸素濃度の2つのセンサーを搭載せず、計測することはできません。その分価格をぐっと引き下げており、Nikeモデルも用意され、より身近な存在となりました。
Apple Watchの上位モデルが健康機能に特化していく一方、まだそういうことを気にしていない世代のユーザーに、低価格で製品を提供する。そうしてApple Watchユーザーの裾野を広げようという戦略が、ウェアラブル部門に良い影響を与えている様子が決算にもあらわれていると言えます。
この連載の記事
-
第317回
Apple
アップル初のApple Parkでの開発者イベント、初公開の「Loop Building」とは -
第316回
Apple
「Mac Studio」アップルの多様すぎる接尾語について考える -
第315回
Apple
アップル「Mac Studio」登場で生じる、ラインアップへの疑問 -
第152回
Apple
アップル「MacBook Pro」ポート増加は敗北なのか -
第151回
Apple
iPhone分解アートと、Appleが目指す未来 -
第150回
Apple
アップル新型「MacBook Pro」どの構成で買うべきか -
第149回
iPhone
アップル「iPhone 13」4つの魅力 -
第148回
iPhone
アップルiPhoneラインナップから浮かび上がる2つのこと -
第147回
iPhone
アップル製品ラッシュふたたび? -
第146回
iPhone
アップルはiOS 15で「時間の支配権」をユーザーの手に取り戻させようとしている -
第145回
Apple
アップル新型「iMac」驚きの電源 - この連載の一覧へ