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松村太郎の「アップル時評」ニュース解説・戦略分析 第131回

心電図対応のApple Watch、データの預け先としての魅力

2021年02月10日 09時00分更新

文● 松村太郎 編集● ASCII

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●不規則な心拍、血中酸素濃度の通知にも対応

 今回のアップデートでもう1つ、心臓関連の計測が日本でも有効になります。不規則な心拍の通知機能です。

 これはApple Watch Series 3以降の製品で利用できる機能で、バックグラウンドで心拍数を時々計測。最低65分以上の時間をかけて5回計測し、不規則な心拍リズムが検出されるとユーザーに通知するという仕組みです。

 アップルが現在Apple Watchに対して心臓に関連する機能を追加し続けている背景は、米国の疾患による死因の統計にヒントがあります。米国疾病予防管理センター(CDC)などの統計によると、米国における死を招く疾患の第1位が心疾患だからです。

 心臓病は自覚症状なく危機が迫るパターンのものも多く存在しています。Apple Watchで日ごろから計測を続け、そうした兆候をつかんでおけば、治療で救われる命を助けることにつながる。そんな思想が背後にあります。

 また血中酸素濃度、最大酸素摂取量という、血液と酸素に関わる2つの計測にも対応しました。とくに血中酸素濃度は、新型コロナウイルスの症状を見る上でも重要な指標となっています。

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