最新パーツ性能チェック 第315回
BlenderやV-Ray、Premiere Pro、DaVinci Resolve Studioなどをテスト
CGや動画編集におけるGeForce RTX 3080/RTX 3090の性能を徹底検証
2020年10月14日 16時00分更新
RTコアの性能差が出るCGレンダリング
RTX 30シリーズではRTコアが1世代新しくなり、レイトレーシングのモーションブラーも高速に処理できるようになった。RTX 20シリーズでもレイトレーシングのモーションブラーを表現できるが、RTX 30シリーズのRTコアはより効率良く処理できるというわけだ。
従来的な手法として、普通にレンダリングした後に適切なポストプロセス処理を加えることで“それっぽい”表現にするやり方もできるが、ボケの中に不自然な縞模様が発生してしまうなどのデメリットもある。
引き続きBlender v2.9.0を利用し、モーションブラーを使用したシーンをOptiXでレンダリングする時間を計測する。
レイトレーシングのモーションブラーを正しく適用すれば(左)、床に反射している羽根を囲むリングの光はボケず、床のディテールだけにボケがかかる。だが、ベクターブラーを使う(右)とすべて一緒くたにボケがかかり、さらに余計な縞模様も出てしまう
モーションブラーを使わずに(OptiXで)レンダリングした際の時間と、ベクターブラーを使った時のレンダリング時間はBlender Open Dataの傾向に近い。だがBlenderのモーションブラーを有効にすると、TuringベースのRTX 20シリーズやTITAN RTXでは途端に処理が遅くなる。
モーションブラーを使わない時とモーションブラーを利用した時の時間を比べると、RTX 3090 FEやRTX 3080 FEの処理時間は約1.2倍程度に収まっているが、Turing系は1.6~1.8倍ほど処理時間が増え、非常に効率が悪い。RTコアの数はTuringとAmpereでほとんど変わらない(RTX 3080とRTX 2080 TiのRTコア数はともに68基)が、Ampere世代のRTX 30シリーズはRTコアがモーションブラーに対応しているため、ここまでの差がついているのだ。

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