第58回
ゲーム独自のオリジナルストーリーと、5v5のチーム対戦が楽しめる
VR対応の「STAR WARS:スコードロン」はFPS視点で映画さながらのドッグファイトを体験できるフライトシミュレーターだ!
エレクトロニック・アーツが販売、Motive Studiosが開発した「STAR WARS:スコードロン」は、新共和国軍・帝国軍に所属する戦闘機「スター・ファイター」のパイロットに扮し、映画さながらのドッグファイトを体験できるFPS・スペース・フライトシミュレーター。コクピット視点で展開されるドッグファイトに加え、全編VRに対応している点も注目すべきポイントだ。プラットフォームはPlayStation 4、Xbox One、PC(Origin/Steam/Epic Games ストア)で、10月2日から各プラットフォームで販売中。
本記事では、STAR WARS:スコードロン(PlayStation 4版)の魅力を紹介する。
コクピット視点で展開される
スペース・フライトシミュレーター
これまでリリースされてきたSTAR WARS原作のフライトシューティングゲームは、比較的簡単な操作でドッグファイトをプレイできるものが多かった。映画で描かれてきたスターファイター同士の激戦をゲーム内で疑似体験させるという、STAR WARSファンの夢を叶えるゲーム性が特徴的だった。
そういった従来作は、映画の興奮を忠実に再現することと、フライトシューティングとしての面白さを引き出すことに重きを置いていたように思われる。子どもの頃にハマっていた、Nintendo 64用ソフト「スターウォーズ 出撃!ローグ中隊(1999年発売)」などがそれに該当するだろう。あの頃味わった興奮と面白さは、三十を過ぎた今でも鮮明に覚えている。
ではSTAR WARS:スコードロンに話を戻そう。冒頭でも述べたように、本作はレーザー砲、もしくはミサイルを駆使して敵戦闘機や戦艦を撃墜していくフライトシューティングだ(操縦する機体により武器は異なる)。敵機をロックオンすればレーダーに位置情報が表示され、時間が経つとミサイルの自動追尾が可能になる。
逆に敵機にロックオンされると自動追尾の対象になってしまうが、ジグザグに旋回したり、ミサイルをかく乱させるジャマー的なアイテムを利用することで回避が可能だ。もし機銃やミサイルでダメージを受けても、その場で機体を修理、いわば回復ができる(ただし1度使うとクールタイムが生じる)。
ミッション内容以外の情報は、すべてコクピット内のレーダーや計器から読み取ることになる。敵の位置情報に加え、ミサイルやサブスキルの残数、レーザー砲のエネルギー量(発射するとエネルギー量が消耗し、0に達するとオーバーヒート。チャージされるまで連射力は低下する)などを逐一チェックする必要があるのだ。UIを極力排除し、コクピット内に集約された情報を頼りにプレイさせるあたりは「フライトシミュレーター」らしいと感じた。
本作を初めてプレイした際、従来作と大きく異なる操作性に衝撃を受けた。PlayStation 4のデフォルト操作を例にすると、左スティックの上下操作で加速、左右の操作で旋回ができ、右スティックの上下操作で上昇・下降、機体の角度調整するといった具合だ。2つのスティックで加速の調整、上昇・下降、旋回、機体の角度調整をコントロールするため、ラジコンを操作している感覚に近い。
2つ目の特徴は、FPS視点に特化している点にある。従来作ではTPS(三人称視点)とFPSを自由に切り替えられたが、本作はFPSのみ。全編スターファイターのコクピット視点、つまりパイロットの視点に絞られているのだ。自分の視点とパイロットの視点をリンクさせることで、ゲームの世界へ没入させる効果が働き、パイロットになった感覚で映画の臨場感を堪能できる。敵機を撃墜した瞬間を目撃したときの快感は、しばらく忘れられなかった。自分はパイロットなんだという自覚が芽生えるほどだった。
一方、客観的かつ広範囲に索敵しにくいデメリットも考えられる。が、敵機を補足すれば、画面上に敵機の位置が表示される救済策がちゃんと用意されているので、どうか安心してほしい。とはいえ、最初はFPS視点オンリーのゲーム性に加えて、ラジコン風の操作性に戸惑いを感じるかもしれない。ストーリーモードや練習モードで操作に慣れることが最初の課題だ。
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