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松村太郎の「アップル時評」ニュース解説・戦略分析 第115回

ディスプレー高効率化と、充電高速化の成果か:

Apple Watch Series 6で睡眠計測してもバッテリーは意外となんとかなる

2020年10月06日 09時00分更新

文● 松村太郎 編集● ASCII

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●2週間試してみた充電サイクル

 watchOS 7の目玉は、睡眠計測。多くのスポーツトラッカーやスマートウォッチが対応しており、watchOS向けにもサードパーティーアプリがいくつか存在していたこの機能を、いよいよアップルが公式にサポートすることになります。

 しかも、新たに血中酸素飽和度の計測にも対応しており、寝ていて安静な状態を見つけると、睡眠中の計測も試みる仕組みとなっている点は、他のスリープトラッカーに比べて進歩を感じます。

 しかし、他社製品が通常数日〜1週間のバッテリー持続時間を持つ中、Apple Watchはカタログ値で18時間。前述のS6やディスプレーの省電力性向上から、体感的には30時間くらいはいけるんじゃないかと思うのですが、筆者の場合Suicaや非接触決済をApple Watchにまかせているため、外出中のバッテリー切れは絶対避けるべき事態。やはり毎日の充電は必要です。

 では、そのタイミングはいつなのか、というのが関心事になります。そこで、Apple Watch Series 6 44mm GPS+セルラーモデルでの充電サイクルを数日間モニタリングしてみました。

 たとえば、朝6時に起きて時計を着ける1日が始まるとします。仕事の日でも日中3度ほど、15〜30分のウォーキングやサイクリングの計測をして、Suicaで改札を通り抜けて家に戻ってくると、この時点でバッテリー残量は60%ほど。Series 5では20%程度になってしまっていたので、だいぶ省電力性が高まっていることが分かります。

 その日は、そのまま22時頃睡眠に入り、朝5時頃に目が覚めると、きちんと睡眠計測ができていました。バッテリー残量は27%。睡眠中はベッドタイムモードになり、ディスプレーはより暗くなり、基本消灯するという節電モードに入ります。こうして寝ている時間のバッテリー持続時間を大きく延ばしているのでしょう。

 朝起きて、すぐに充電器に装着すると、1時間ちょっとで100%まで充電が完了しました。充電の高速化も、Apple Watch Series 6の新機能だからです。

 2日目は、朝7時に出かけて、途中、Apple Watchだけで午前中外出する機会がありました。単純に、iPhoneを忘れただけなのですが、セルラー契約と手元にあったiPadで、事足りてしまったのです。ただしバッテリー消費はお昼の段階で50%。

 午後の予定はiPhoneとペアリング状態で過ごしましたが、最終的には29%と、3割を割り込むかたちで夕食を迎えました。さすがにこのままだと睡眠計測が不安だったので、寝るまで充電器に装着し、100%まで回復。その後睡眠に入り、朝起きると79%になっていたので、継ぎ足し充電をして100%に回復させて、3日目に出かけました。

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