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石川温のPCスマホニュース解説 第91回

菅首相就任に通信業界関係者の身震いが止まらない

2020年09月21日 09時00分更新

文● 石川温 編集● ASCII

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●「3キャリアが安くなるかもオーラ」が流動性を下げている

 2018年夏に菅官房長官(当時)が「携帯電話料金が世界に比べて高すぎる。4割値下げできる余地がある」と発言したため、総務省はこの2年間、大ナタをふるい続けてきた。9500円程度していた解除料を1000円以下にして、2年縛りも見直させた。SIMロック解除も中古端末でもできるようにしたり、最近では3000円かかっていたMNPの手数料をオンラインなら無料にするといった改訂も行おうとしている。

 この2年、総務省がいろいろな手を尽くしてきたが、3キャリアの解約率は低減。競争は起るどころか、ユーザーの流動性は止まり、市場は冷え切っている。

 実際、2018年以降、3キャリアは新しい料金プランを投入。端末販売と通信契約を完全に分離した。完全分離が進めば、ユーザーが他社に移行しそうな気もするが、実際は全く動いていない。なぜ、流動性が止まったのか。

 ある関係者は「とにかくユーザーが動こうとしない。みんな、他キャリアに乗り換えることに対して、『面倒臭い』『わからない』『今のままで、特に不満がない』と言って動こうとしない」という。

 菅首相がキャリアに対して「値下げしろ」とアピールすればするほど、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクを契約している人からすれば「格安スマホに乗り換えなくても、このまま契約し続ければ、いずれ安くなるかな」という期待を持ってしまっている。菅首相が醸し出す「3キャリアが安くなるオーラ」が結果としてユーザーの流動性を落としているのだ。

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