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旅の終わりを見届けるまでプレイは止まらない

「The Last of Us Part II」への前作が好きすぎる故の期待と不安、プレイした今Naughty Dogにありがとうと伝えたい

2020年06月19日 23時00分更新

文● 八尋 編集●ASCII

「The Last of Us Part II」が発売された

 6月19日に、PlayStation 4向けサバイバルアクションゲーム「The Last of Us Part II」が発売された。Naughty Dogが開発、発売元はソニー・インタラクティブエンタテインメント。私がここ数年待ち望んだ作品が、ついに登場した。

 しかし、期待と同時に不安でもあったのが正直なところ。前作の「The Last of Us」が好きすぎて、続編を楽しみにしていたのは間違いないが、前作並みの衝撃と感動を、The Last of Us Part IIでも味わえるのかが不安だったのだ。

 今回、発売に先駆けてプレイする機会に恵まれたのだが、正直いって、私の不安は無駄だったというのが分かった。というのも、The Last of Usで素晴らしいと思っていたことはほぼ踏襲されており、さらにゲームシステムやグラフィックも前作以上に向上していたからだ。The Last of Us Part IIは間違いなく、私が楽しみにしていたThe Last of Usの続編だった。

グラフィックは7年の時を経て、格段に向上している

 私がThe Last of Usに感銘を受けた1番の理由が、ストーリーの重厚さにある。本作は、パンデミックが起こった世界を救う話ではない。というより、ストーリーをクリアしたとき、それがハッピーエンドなのかそうでないのかすら、人によって意見が分かれると思う。また、あのときにジョエルがとった行動は、果たして正しかったのか、ジョエルと敵対しているこの人の発言、実は正しいのではないだろうかなど、自問自答する箇所が多く、そのたびに作品について深く考えたくなり、どっぷりとその世界にハマっていったのだ。

 素晴らしい映画作品を観た後は、友人たちと内容や自分の感想について語りながらお酒を飲みたくなる。それは、その作品に対して自分以外の人がどう感じ取ったのかに興味があるからだ。

 The Last of Usもまさにそんな感じで、実際に本作について長時間お酒を飲みながらトークしたこともある。ジョエルは、エリーは、絶望の世界に希望を見出したのか、果たしてそうではないのか。本作を体験した人それぞれの感想があり、それぞれの見解がある。厚みのある深い物語であるからこそ、こうなるのだ。

 The Last of Us Part IIでも、プレイしていて同じような感情に何度もなった。エリーにはエリーの正義があり、行動の理由があるのと同じように、敵にも正義があり、行動には理由がある。それが果たして本当にエリーのほうが正しいのか、敵にも一理あるんじゃないのか。そう考えさせられながら本作をプレイすることになった。

前作同様、インフェクテッド(感染者)以外に人間の敵も出てくる

 何がすごいかというと、映画とは違い正しいのか正しくないのか考えながら、自分でプレイを続行していくという点だ。映画は、自分の意図とは関係なく物語は進んでいく。その反面ゲームは自分の意志で操作し、物語を進めていかなくてはならない。果たして自分(が操作しているエリー)の選択は正しかったのか。それを考えながらでも、けっしてやめることなくプレイを続けたくなるというのは、ゲームをプレイしていてもなかなかない体験だ。

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