このページの本文へ

前へ 1 2 3 次へ

松村太郎の「アップル時評」ニュース解説・戦略分析 第101回

アップル「Mac祭り」の予感 WWDC 2020いよいよ来週

2020年06月16日 09時00分更新

文● 松村太郎 編集● ASCII

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

 いよいよ6月22日から、WWDC 2020が開催されます。

 史上初のオンライン開催で、米国太平洋夏時間6月22日午前10時、日本時間6月23日午前2時からの基調講演を皮切りに、その4時間後、日本時間午前6時から「Platforms State of the Union」(プラットホームの現状と方針)を開催。翌日以降、毎日日本時間午前2時に、新しいセッションが公開されていくそうです。

 WWDCは基本的に「ソフトウェア開発者のためのイベント」です。そのためハードウェアが登場しない年も多数あります。何も出なくてもがっかりしないで、という前提を持っておきましょう。しかしどうも今年は雰囲気が違うようですね。

 どうやら、Mac祭りの様相になりそうなのです。

●ARM Macついに発表か?

 昨年から報道で、Intelチップではない、アップル自社開発のAシリーズチップを搭載するMacが登場すると言われてきました。その発表のタイミングこそWWDC 2020ではないか、というのです。

 ARMは、現在iPhone、iPad、Androidをはじめとするスマートフォン、タブレットなどに搭載されるプロセッサーの種類。英国ARMが設計・ライセンスしており、アップル向けチップは台湾TSMCが製造しています。そのARMをソフトバンクが買収したニュースは記憶に新しいですね。

 これまでMacにはIntelチップが搭載されてきましたが、もともとMacは68K、PowerPCを採用しており、Intelは第3のプラットホームでした。こうしてチップの乗り換えを2度経験しているMacだからこそ、乗り換えの現実味も大きいということです。

 アップルデザインのARMチップ最新作はA13 Bionic。7nmプロセスで製造された64bit ARMベースのチップで、高性能コア2、高効率コア4の6コア構成となり、グラフィックスはアップルがデザインした4コアグラフィックスを搭載しています。さらにNeural Engineを搭載し、1秒間に1兆回の機械学習処理を実行することができます。

 Bloomberg等の報道では、2021年に登場するARM MacにはA14Xを搭載するとしています。つまり、2020年にiPhoneに搭載される最新チップを強化した製品をARM Macに搭載すると考えられています。

前へ 1 2 3 次へ

カテゴリートップへ

この連載の記事

ASCII.jp RSS2.0 配信中