春モデルより2倍速くなっていた!
Razer Blade Stealth 13 (2019後期) 実機レビュー = IceLakeにGTX1650搭載の世界最速ウルトラブックだっ!!
Razerは同社のゲーミングノートPC「Blade」シリーズの最軽量モデル「Razer Blade Stealth 13」の秋モデルを12月12日に日本で発売した.
最大の強化ポイントは、最強モバイルCPUのIceLakeを採用しつつ、ウルトラブックの薄型軽量ボディに「GeForce GTX」を搭載してしまった(!)ことだ.
誕生から3年で内蔵グラフィックスから
GeFoece MXそしてGTXへ
Razer Blade Stealthは、Bladeの弟分として2016年に発売となった.より薄く、より軽いモバイルノートとして、コアi7-6500Uと内蔵グラフィックスを搭載したウルトラブックである.
毎年、CPUのみアップデートしてきたStealthは、2019年3月に、兄のBlade 15と同様にデザインをシャープなモノリススタイルに変更し、なおかつ、GeForce MX150を搭載し、ゲーミングノートメーカーらしい速度も身につけた.
そして、今回は、インテルの最先端CPU「IceLake」と、NVIDIAのGPU「GeForce GTX1650」を搭載したモデルが登場した.
IceLakeのG7搭載の3モデル
もちろんWi-Fi6内蔵に
前モデルの構成は、内蔵グラフィックスのみの「ベースモデル」と、GeForce MX150を搭載した「グラフィックスモデル」そして、4K液晶を搭載した「グラフィックスモデル4K」だった.
今回も3モデルで、CPUはi7-1065G7と、G7つまりアイリス・プラス・グラフィックスで演算ユニットは64基の最速モデルである.
シルバーボディーの「マーキュリーホワイト」は外部GPUなしで、「GTX FHDモデル」と「GTX 4K Model」にはGTX1640とVRAM4GBを搭載する.
ともにメモリは固定で16GBのLPDDR4(3733MHz)を搭載し、SSDはマーキュリーホワイトが256GB、GTXの2モデルは512GBを搭載している.
バッテリーは前モデルと同様に、全モデル53.1Whを搭載し、キーボードもChromaながら、ワンキー単位での色変更ではなく、キーボード全体で指定することができる.
無線LANは新たにWi-Fi6を内蔵し、I/OはThunderbold3と電源ポートを内蔵したタイプC×1と、USB3.1のタイプC×1、そしてUSB3.1のタイプA×2と合計4ポートを左右に搭載する.
液晶上部のカメラはHD720PのWindows Hello顔認証対応.ステレオの4スピーカーを内蔵し、Dolby Atmosに準拠する.
サイズは304.6×210×15.3ミリと面積は前モデルと変わらないが、厚みは0.5ミリ厚くなっている.重量は1.36/1.42/1.48キロと、こちらもそれぞれ、80/110/100グラム重くなっている.価格は税込みで19万3380円/23万780円/25万9380円と、税抜きで6000円ほどお高くなっている.
ちなみに付属するACアダプターは、前モデルは3モデルともに65W出力だったが、今回はマーキュリーホワイトのみ65Wで、上位2モデルは100Wとなっている.GTX対応のため高出力になったのだ.
IceLake+GTX1620を
ベンチマークテストしてみた
というわけで、みなさんの気になるベンチマークテストです.「Razer Synapse」という設定ソフトを使って、ゲーミングのファン全開モードで計測しています.
まず、CINEBENCH R15でCPUの速度をみてみましょう.CPUの値は599が出ました.これはちょっと期待より低い値です.同じi7-1065G7を搭載したデルのXPS13 2in1では868を記録しましたので、今回のStealth13は、CPUに関してはちょっと抑えぎみのようです.
3DMarkでは、FireStrikeで6862、TimeSpyで3029を出しました.もちろんG7のIrisPlusGraphicsでは2940と987ですから、GTX1650のほうが2.3~3.0倍速いわけで、まあ当然の結果でしょう.
では前モデルのStealth13のグラフィックモデルと比べるといかがでしょうか.i7-8565U+GeForce MX150ではFireStrikeが3406で、TimeSpyは1264でしたから、2.0~2.4倍速くなっているわけです.前モデルといっても日本では2019年2月ですから、10カ月で2倍速くなってしまったわけですね.
ストレージのほうは前モデルと同じPCIe3.0x4のLITEON製を採用しており、速度はCrystalDiskmarkのマルチシーケンシャルの読み込みで3472MB/S、書き込みで2012MB/Sとモバイルノートでは最高クラスである.
バッテリーはBBenchを使い、RazerSynapseでは「バランス」に、Windowsのバッテリー設定では「最も高いパフォーマンス」、液晶の輝度を最高にして、停止するまでの時間を計測した結果、3時間36分稼働した.前モデルでは3時間48分だったので、ほぼ同じ消費量である.搭載しているバッテリーも前モデルと同じ53Whなので、通常利用では省エネ効果が効いていることになる.ちなみに4K液晶モデルでは、3時間7分だったので、バッテリーの持ちは85%に減ることになるがOLEDほどではないのでよしとしよう. 充電は、上記と同じ条件で50%まで33分、70%まで49分、90%まで68分と、ACアダプターが100W出力になったので、高速になっていて、利用上不便はない.
RBS13は
IceLake時代を見通した
最新モバイルノートである
モバイルノートは、小型軽量をつきつめた製品と、そこそこの重量ながら、GeForce MXを搭載して3D系ソフトやゲームも楽しめる製品という2つの方向に進んでいた.
ところが、IceLakeの登場によって、小型軽量ながらGeForce MX並のグラフィック性能を持てるマシンが作れることとなる.なので、プラスアルファを求めるメーカーは、GeForceのGTXを搭載していくことになるのだ.
今回発売となったRazer Blade Stealth 13は、まさにそれを先取りしたマシンである.CPUにはIceLakeのG7搭載プロセッサーを採用し、外部GPUにはGTX1650を用意して、搭載の有無を選ぶことができる.さすが、軽量ゲーミングノートの先駆者だけあって、先を見たマシンなのだ.もちろんおじさんは、ついに登場した「GTX搭載のウルトラブック」を買うのである.
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