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松村太郎の「アップル時評」ニュース解説・戦略分析 第63回

なくなるUI、加わるUI:

アップルiPhone空中ジェスチャー対応への期待

2019年10月15日 16時00分更新

文● 松村太郎 @taromatsumura

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●U1チップという可能性

 一つは音声入力。筆者はすでに、iMessageやFacebookメッセンジャーなどで届いたメッセージへの返事を、Apple Watchから音声入力でしています。手首を口元に近づけるだけで済み、スマホを持たずに済みます。ただ、電車の中ではちょっと気が引けます。

 そこで、デバイスを持っていない方の手や指先の動きを検出する仕組みがあると良さそうだ、と思うようになりました。その布石となりそうな機能が、じつはiOS 13に実装されています。

 英語キーボードの「Quick Path」という入力方法は、「SwiftKey Keyboard」というアプリそのままで眉をひそめましたが、アイディアとしてはキーボードの上を指でなぞることで単語を推測して入力できる方法を実現しています。

 今は画面をタッチしていますが、もし指先の動きが検出できれば、別に画面に触れることなく指を空中でくるくる動かせば入力できますよね。そうすると少なくとも文字入力に伴う手首への負担が軽減できる可能性があります。

 偶然にも、iPhone 11にはU1チップが搭載され、距離や方向を細かく検出するワイヤレス技術が利用可能になりました。これを活用するデバイスを指先に装着したり、手首のApple WatchにU1が搭載されると、タッチしないインターフェイスに近づくのではないか、と思いますがどうなるでしょうか。


筆者紹介――松村太郎

  1980年生まれ。ジャーナリスト・著者。慶應義塾大学SFC研究所上席所員(訪問)。またビジネス・ブレークスルー大学で教鞭を執る。モバイル・ソーシャルのテクノロジーとライフスタイルについて取材活動をする傍ら、キャスタリア株式会社で、「ソーシャルラーニング」のプラットフォーム開発を行なっている。

公式ブログ TAROSITE.NET
Twitterアカウント @taromatsumura

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