●スマホじゃない、Surfaceだ
今回の一番の驚きは「マイクロソフトがAndroidでスマホ市場に再参入してきた」という点だ。ただし、パノス・パノイ氏は「スマホじゃない。コミュニケーションデバイスとしてのSurfaceだ」とスマホに再参入したわけじゃないと否定している。
実際、マイクロソフトが単にAndroidを使ってスマホに再参入してきたら、世間の反応は否定的だっただろう。今回のプレゼンでは「Surfaceの延長線上のデバイス」として「仕事に使える道具」という切り口で語られたことによって、俄然、見ている側が「これは使える2画面」という印象を持ったのではないか。
これまでの2画面や折りたたみデバイスは「大画面で動画が見やすい」というコンセプトで語られることが多かった。しかし、そのほとんどが「だったら、タブレットで見ればいい」とか「スマホで、そこまでの大画面を求めない」という反応になりがちだった。
しかし、Surface Duoの場合は、たとえば「一つの画面でメールの一覧を見ながら、もう一つの画面でメールを書く」とか、「一つの画面でビデオ通話をしながら、もう一つの画面で、チームで共有してプレゼンテーションファイルを仕上げる」とか、2画面を使って仕事をしている自分を想像しやすいように思う。
パノス・パノイ氏は「一つの画面からデータをコピーして別の画面にペーストするなど、2画面になることで生産性が上がる」と語る。一つの大画面よりも二画面のほうが、仕事がはかどるというわけだ。
この連載の記事
-
第217回
トピックス
シャオミ台数急増 理由は安くても品質に自信大 -
第216回
トピックス
総務省の“アップルつぶし”か スマホ下取り価格規制 -
第215回
トピックス
クアルコム、経済圏拡大に“邪魔者” アームとの対立深まる -
第214回
トピックス
ドコモよりauとソフトバンクの体感品質が上がっている事実 -
第213回
トピックス
総務省がソフトバンクを刺しに来た? もう割引規制なんて撤廃すべきだ -
第212回
トピックス
「折りたたみスマホ」いまだに低調 欲しいと思える「何か」が足りない -
第211回
トピックス
KDDIローソン、狙いは“学生” 「無料ギガ」と「吊るし」でアピール -
第210回
iPhone
アップル「iPhone 16」シリーズ、オススメはこの2つ -
第209回
トピックス
スマホがどこでも買える今、ソフトバンクの“英断”は理にかなっている -
第208回
トピックス
通信品質の低下が指摘されるドコモ、大規模イベントで驚きの対策 -
第207回
トピックス
楽天モバイル好調のワケ 「三木谷キャンペーン」が金脈に - この連載の一覧へ