GIGABYTEの240Hz液晶「KD25F」はゲーミング環境に革命をもたらす

文●加藤勝明 編集●北村/ASCII編集部

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

FreeSyncとG-SYNC Compatibleに対応

 KD25FにはHDMI2.0入力が2系統+Displayport1.2入力が1系統搭載されている。リフレッシュレート240Hzを使うためには、ビデオカードがこれらの出力を備えていなければならない。

 HDMIを使う場合、GeForce系ならばGTX 9シリーズ(Maxwell)、RadeonであればRX 480(Polaris)以降のGPUが欲しいところだ。

映像入力はHDMI2.0が2系統+Displayportが1系統あるが、HDMIで接続する場合はPC側の対応もしっかり見極めよう。GeForce系ならG-SYNCを効かせるためにDisplayport一択、AMDならHDMIでもFreeSyncが効く

 高リフレッシュレート液晶を使う際のお約束として、Windows側でもディスプレーのプロパティーからリフレッシュレートを240Hzに切り替えないとゲーム側に反映されない、というものがあるが、Windows 10のMay 2019 Update環境の場合、特に指定をしなくても240Hzに設定されていた点は記しておきたい。

 さらに、KD25FはAMDのFreeSyncおよびNVIDIAのG-SYNC Compatibleに対応するため、リフレッシュレートが変動するような状況でもティアリングやスタッタリングのない滑らかな描画を堪能できる。

前面下部には電源スイッチを兼ねたOSD(オンスクリーンディスプレー)操作用のスティックが配置されている

リフレッシュレートは最大240Hzまで対応。Windows 10のMay 2019 Update(1903)環境だと、何も設定せずに勝手に最大リフレッシュレートに設定されていた

DisplayportでGeForce系GPUと接続すればG-SYNCの設定も問題なく行なえた

効果がはっきりと分かるマイクの
ノイズキャンセリング機能搭載

 ここまでは割とよくある感じの液晶ディスプレーといえるが、KD25FをPC本体とUSB3.0ケーブルで連結すると、さまざまな独自機能が利用可能になる。

 独自機能の中でもとりわけユニークなのがマイクのアクティブノイズキャンセリング機能だ。これはKD25Fの前面に隠されたマイクで環境音を拾い、KD25Fのマイク入力に接続されたマイクが拾った音とデジタル処理をすることで、キーボードの打鍵音やマウスを上げ下ろしする際の音といった背景ノイズを削除できる。

KD25Fのヘッドフォン端子にヘッドセットを接続した時のオーディオデバイス。上流はオンボードのHD AudioでもGPU出力でもなく、専用のUSBオーディオ機能を経由していることがわかる

デバイスマネージャー上でも、KD25Fのヘッドフォン出力とマイク入力は内蔵されたUSBオーディオ機能を利用していることが示されている

 このためプレイヤーの声を拾うマイクはよりプレイヤーに近い方が望ましい。ノイズキャンセリングはKD25F専用の制御用ツール「OSD Sidekick」を使うことで5段階に切り替えできるが、デフォルトの「強」設定を使えば、声の音質をあまり劣化させずにかなりのバックグラウンドノイズを除去できた。

KD25Fのベゼル下部にあるAORUSロゴの下に小さな穴が空いているが、この下にノイズキャンセリング用のマイクが仕込まれている

 ボイスチャットで意思疎通をより円滑にしたい人はもちろん、YouTubeなどの配信時の音声をクリアーにする目的でも使えるだろう。

 最近はヘッドセット側にノイズキャンセリング機能を搭載しているものも珍しくないが、KD25Fのノイズキャンセリング機能はかなり強力。普通のアナログピンプラグで接続すれば使えるので、自分の使いやすいヘッドセットやマイクが使えるというのは非常に良い。

 ただし内蔵のUSBオーディオデバイスの回路設計のせいか、ヘッドフォン側からかすかに“ピーッ”と繰り返すようなノイズが聞こえてくるのは極めて残念だった。今後の改善に期待したい。

KD25FにKingston製ヘッドセット「Hyper X Cloud Revolver」を接続し、そのマイクで拾った音を波形として表示させてみた(見やすくするためにボリュームに+12dBの補正を加えている)。キーボード(静音タイプ)を連打しつつ、マウスを机の上にガコガコと上げ下ろしした時の音がしっかり波形に残っている

KD25Fのアクティブノイズキャンセリング機能をオンにして録音した時の波形(同様に+12dB補正済み)。キーやマウスの操作方法も、波形の拡大率はまったく同じなのだが、ほとんど波形に現れてない、つまり聞こえないのだ。実際キーボードのカコカコという音はまったく聞こえず、マウスの上げ下ろしの音がわずかに聞こえるのみだ

KD25Fの制御ツール「OSD Sidekick」をインストールすると、Windows上から直接アクティブノイズキャンセリング機能の設定ができる。プレイヤーの声を拾うマイクの位置は3種類選択できるが、試した限りではヘッドセットタイプのマイクを使い、ある程度KD25Fとの距離が離れていた方が効きがよくなるようだ

過去記事アーカイブ

2024年
01月
02月
03月
04月
2023年
01月
02月
03月
04月
05月
06月
07月
08月
09月
10月
11月
12月
2022年
01月
02月
03月
04月
05月
06月
07月
08月
09月
10月
11月
12月
2021年
01月
02月
03月
04月
05月
06月
07月
08月
09月
10月
11月
12月
2020年
01月
03月
04月
05月
06月
07月
08月
09月
10月
11月
12月
2019年
01月
03月
04月
05月
06月
07月
08月
09月
11月
12月
2017年
08月
2015年
04月
09月
2014年
10月
2010年
01月
02月