GIGABYTEの240Hz液晶「KD25F」はゲーミング環境に革命をもたらす

文●加藤勝明 編集●北村/ASCII編集部

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味付けはゲーム特化

 最後に画質面について触れておこう。KD25Fのパネルは前述の通りTNパネルだが、TNの弱点である視野角による色化けはかなり小さい。

 少なくともKD25Fのスイーベルやチルト範囲内であれば、少々斜めから見たところで色味が大きく変わったりはしない。ただIPSに比べると視野角による色変動が大きい、という程度だ。

 発色についてはネイティブ8bit対応のパネルを採用し、sRGB100%カバーという点をアピールしているが、全体の印象はゲーミング向けの高リフレッシュレート液晶独特の、階調表現の甘さや粗さが目立つ。

 輝度は400cd/m2と高い点は評価できるが、sRGBモードでも全体にやや黄色みが強く、赤系統の鮮やかさが弱い。ただこれは前述の通り高リフレッシュレートディスプレーによくみられる特性なので、特にKD25Fが劣っているというわけではない。KD25Fはゲーマー向けのゲーミングに特化した製品なのだ。

全体に赤系統の発色が弱いのは仕方のないところだ

 X-Rite製のキャリブレーター「i1 Display Pro」を利用してKD25Fのスタンダードモードをキャリブレート(D65、120cd)し、ICCプロファイルで色域をチェックしてみた。sRGBよりやや狭く、赤~紫と青~緑領域の表現力が弱くなっていることがわかった。

KD25Fのスタンダードモードにおける色域。白く表示されれているのがsRGB領域で、色の付いた部分がKD25Fの色域となる

同様のキャリブレート時に得られたガンマカーブ。こちらはわずかにS字を描くような特性になっている

240Hz&0.5msの世界はすごい

 普段60Hzの液晶に目が慣れていると、リフレッシュレート240Hzの世界はすさまじく快適だ。ゲームの対戦勝率はさておき、ワチャワチャと動き回るような戦闘シーンでも、しっかり動きが把握できるようになるのは大きい。

 Black EqualizerやAim Stabilizerの機能にはあまり魅力を感じなかったが、それはリフレッシュレート240Hz&応答速度0.5msが生み出すヌルヌル感の印象があまりにも鮮烈だからだ。

リフレッシュレート240Hzの世界はすさまじく快適。ゲーマーならぜひとも手に入れたいディスプレーといえる

 勝ちにつながる要素を1つでもかき集めたいゲーマーなら、KD25Fはぜひとも手に入れたいディスプレーといえる。ただリフレッシュレート240Hzを活かしきれるPCパワーも必要になるので、必要ならばビデオカードもグレードアップしたいところだ。

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