●AIで社会課題を解決
ここ最近、プラスチックゴミによる海洋汚染が問題になっている。アメリカなどでは、プラスチックのストローを排除し、紙製ストローに切り替えるのが当たり前になりつつあり、その流れは日本にも押し寄せてきている。
そんな中、インドネシアのベンチャーGRINGGOでは、スマホのカメラを使い、ゴミを撮影すると、AIがその中から価値のあるゴミを見つけ出すアプリを開発。ゴミ収集員に売れるゴミを見つけてもらい収入を得ることで、さらにゴミの収集量を増やしてもらい、結果、海岸や街をきれいにする支援になるというわけだ。
また、インドでは、3000万人が綿の農家として生計を立てているが、2017年には50%の綿が害虫の被害に遭い、収入を減らしたことがあった。そこで、インドのベンチャーであるWADHWANI AIという会社では、畑に設置した、粘着剤のついた「虫取り紙」をスマホのカメラで撮影すると、AIが虫の数や種類を判別。どのように対処すればいいかのアドバイスをもらえる仕組みを開発した。
一方、森林においては、いま、違法な木材の伐採が問題となっている。広大な森林ですぐに違法な伐採をしている集団を見つけるのは難しい。しかし、放置しておけば、違法伐採によって、森林が大規模にダメージを受けることになってしまう。
そこで開発されたのがグーグルが提供するテンサーフロー(TensorFlow)という機械学習(マシンラーニング)を用い、チェーンソーの音を検知して、アラートを発信。すぐに違法伐採者を取り締まれるという仕組みだ。
チェーンの音を検知するために、木に太陽光発電で動くスマホを設置。機械学習でチェーンの音を聞き分けてアラートを出すというわけだ。森林には、鳥や動物の鳴き声が響き渡っているだけに、チェーンソーを音を聞き分けるにもAIが必要というわけだ。

この連載の記事
-
第227回
トピックス
アップル「iPhone 16e」少々高いが、AIデビューに最適 -
第226回
トピックス
アップル「iPhone 16e」早くも“月1円” キャリア春商戦の本命機種に -
第225回
トピックス
KDDI、データ使い放題プランで「スターリンク無料」に期待 -
第224回
AI
孫正義会長がAIの“水晶玉”に見た、iPhone独占販売に近い「勝ちパターン」 -
第223回
トピックス
サムスン「Galaxy」ついにソフトバンク入り 音声版「消しゴム」機能に驚いた -
第222回
トピックス
携帯キャリア「30GBの壁」めぐる争い -
第221回
トピックス
子どものスマホ料金プラン オススメは【専門家が解説】 -
第219回
トピックス
「ドコモ銀行」どう実現? 住信SBIネット銀買収の観測も -
第218回
トピックス
みずほ、楽天に助け船 ドコモは三菱UFJとタッグの可能性も -
第218回
トピックス
なぜグーグル「Pixel」はカメラが横並びなのか -
第217回
トピックス
シャオミ台数急増 理由は安くても品質に自信大 - この連載の一覧へ