■単純な値上げは難しい空気に
では、「違約金1000円」に対応した料金プランはどうなるのでしょうか。
現行の料金プランをベースにすれば、2年契約時にドコモとKDDIは月額1330円の値上げ、ソフトバンクは月額2530円の値上げとなり、2年契約なしの場合はさらに月額170円高くなる計算になります。
ただ、各キャリアには強い値下げ圧力がかかっており、違約金を下げるからといって、単純に料金を値上げできる空気ではありません。
値上げではなく、コスト削減によって方向も考えられますが、携帯電話はインフラ維持のために削れないコストも多く、未来に向けた5Gへの設備投資の手を緩めることも避けたいところです。
総務省が定める「既往契約の特例」によれば、違約金1000円の恩恵を受けるには新プランへの移行が必要になるようです。
通常、多くのユーザーが新プランに移行するには何年も時間がかかると予想されるものの、各キャリアには円滑な移行のための仕組み作りが求められています。店頭で案内する、更新時期が訪れたユーザーに通知を送るなどの方法で移行を促すことになるでしょう。
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