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ロードマップでわかる!当世プロセッサー事情 第511回

Ice Lakeは6月から出荷開始 インテル CPUロードマップ

2019年05月20日 12時00分更新

文● 大原雄介(http://www.yusuke-ohara.com/) 編集●北村/ASCII.jp

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Ice Lakeは6月から出荷開始

 プロセスについてはおおむねこの程度だが、製品情報についても若干のアップデートがあったので、説明しよう。まずIce Lakeは6月から出荷開始となった。

Ice Lakeは6月から出荷開始。グラフィック性能が2倍というのはEUの増加(24→64)もさることながら、DDR4-3733をサポートというトリックが効果的であり、逆にDDR4-2666などで使ったら性能がどの程度になるのか楽しみではある。なお、IPUはImage Processing Unitと思われる(従来はISP:Image Signal Processorと称していた)

 この4コアIce Lakeのダイを、同じく4コアのKaby Lakeと比較すると以下のとおりで、これまでの長細いダイから、ずいぶん正方形に近いものになっているのがわる。

  • 3次キャッシュの配置が異なる。これまではコアの外側に3次キャッシュが配されている格好だったが、今回はリングバスに沿うように配された。
  • GPUが24EUから64EUに増強され、面積もかなり大きくなった。
  • Type-CはおそらくThunderbolt 3のコントローラーを統合していると思われるが、かなり大きな面積を占めている(CPUコア1個分よりも大きい)

 ただこのまま8コアのダイなどを作ると、けっこう無駄なエリアができてしまいそうな気がするのだが、そのあたりをどうするのかは不明だ。

 この6月に出荷開始とされるのはモバイル向けのUないしY SKUの製品と思われる。デスクトップ向けの6/8コア(10コア、という噂もあるが正式な筋では確認していない。とりあえずCoffee Lake Refreshと同じく8コアまでは用意されるだろう)製品は後追いになると思われる。

 記事冒頭の画像にあるように、「ホリデーシーズン(12月)に店頭に並ぶ」ということは、普通に考えるとOEM向けには9月末~10月には出荷を開始しないとまずい。おそらくは順当に行けば10月頃にOEMおよびリテール向けに出荷開始というあたりで、逆算すれば6月~7月には量産に入るものと考えられる。

 ちなみに最初はモバイル向けのIce Lakeであるが、この後はデスクトップ向けやXeonなども順次10nmでの量産をスタートする予定だ。

AI InferenceはNervanaのプロセッサー、FPGAはAgilexのことだろう。問題は5G/Networkingで、5Gモデムの開発は打ち切りになったため、Xeon以外になにかあるのだろうか

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