プリンストンが販売する高機能ストレージ「Drobo」を活用しよう 第46回
Drobo自体でAmazon Web Servicesにアクセス!
Droboに「AWS CLI」を入れ、Amazon S3にデータバックアップ
2019年03月26日 11時00分更新
RAIDで冗長性を確保したDASやNASにデータを保存していれば、それらの内蔵HDDのひとつ(RAID 6相当なら2台)が故障してもデータが消えてしまうことはない。そのため、データを保存したら安心してしまい、DASやNASのバックアップを取らない人は意外に多いだろう。
とくに米Drobo社の「Drobo」シリーズは、RAIDを拡張した「Beyond RAID」という独自の搭載により、耐障害性や信頼性が高く、検出が困難なデータ破損なども起こりにくい。このため、安心感もひときわ大きい(Droboが柔軟かつ安全な理由は独自RAIDの仕組みにあった!)。
しかし、データの保存場所が1箇所だと、ヒューマンエラーや災害などでデータが復元できなくなる可能性も。そうした事態へも対策するのであれば、別の場所へのデータバックアップが望ましい。
NAS型Droboの最近のモデル「Drobo 5N2」や「Drobo B810n」であれば、ネットワークでつながった同型モデルとデータをバックアップ(シンクロ)する「Drobo DR」という機能を持つので安心感は高い。
一方、今回紹介するのは、NAS同士のバックアップではなく、Droboからクラウドストレージを利用する方法だ。この方法はDrobo 5Nなどの旧型モデルでも利用できるし、Drobo自体は1台で済むため、初期コストを抑えることが可能だ。
インターネット経由で利用できるクラウドストレージサービスはさまざまな種類があるが、なかでも信頼性の高さと機能の豊富さで人気なのがAWS(Amazon Web Services)の中核サービスである「Amazon S3(Amazon Simple Storage Service)」だろう。AWSが初年度無料で、S3も5GBまで無料で使用できるため、すでに活用している人も多いのでは?
ここでは、NAS型Drobo(Drobo 5N2)上のデータをS3に直接バックアップする際に役立つアプリや、設定、操作方法などを詳しく紹介していこう。PC上でAWSを利用するのではなく、Drobo上にAWS S3へアクセスする環境を構築するのだ!
Drobo 5N2のスペック | |
---|---|
搭載可能なドライブ | 最大5台(3.5インチSATA HDD、SSD) |
最大容量 | 64TB |
インターフェイス | ギガビットEthernetポート×2 |
サポートするOS | Windows 10/8.1/8/7(32/64bit)、Mac OS X 10.12以降 |
ネットワークプロトコル | Common Internet File System(CIFS)、Server Message Block(SMB)、Apple Filing Protocol(AFP) |
サイズ | 幅150.3×奥行き262.3×高さ185.4mm |
重量 | 3.9kg |
(次ページ、「Droboに機能拡張アプリケーションをインストール」に続く)
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