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プリンストンが販売する高機能ストレージ「Drobo」を活用しよう 第1回

データ爆増時代のストレージはDroboがお勧め!

2015年06月01日 11時00分更新

文● 飯岡真志 編集 ●金子/ASCII.jp

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ストレージ不足解消のお勧めは
一般的なNASの欠点を克服する「Drobo」

 音楽、本、写真、動画……。今やありとあらゆるコンテンツがデジタル化され、データとなって、ストレージの空き容量を埋め続けている。技術が進化したおかげで、HDDの容量はTB(テラバイト=1兆バイト)クラスにまでなったのに、それでも増え続けるデータに追い付かない。そんな事情を背景に、USBでパソコンに接続する外付けディスク(USB HDDなど)、ネットワーク経由で接続する「NAS(Network Attached Storage)」を、家庭や企業で活用しているケースは珍しくなくなった。

ディスクアレイで使われるRAIDの仕組み。一般的に使われる、RAID 0、RAID 1、RAID 5を解説

 特に人気なのが、数TBから数10TBの容量を持つ大容量の製品だ。複数のHDDを内蔵可能で、しかもユーザーからは1台のHDDであるかに見せる「RAID」に対応する(こうした装置を「ディスクアレイ」と呼ぶ)。

 しかし、これらの製品には、容量追加が難しいという問題点がある。写真や動画、文書データなどのデータは日々増え続けるので、いつかは空き容量が足りなくなり、追加製品の導入や置き換えが必要となる。それをなるべく先延ばしするには、導入時にできるだけ大きな容量の製品を選ばなければならず、初期コストが高くつくことになってしまう。

 そこでお勧めしたいのが、独自技術により後からの容量追加を可能にするなど既存製品が抱える欠点を解消した、高性能ストレージ「Drobo」(ドロボ)である。

異なる容量のHDDも活用でき、容量追加も容易

 Droboは米国Drobo社の製品で、日本ではプリンストンが代理店となっている。米国製の製品をそのまま購入すると、マニュアルが英語のままであったり、サポート窓口も米国になってしまうなど、困難も多い。だが、代理店のプリンストンは1995年設立の日本企業であり、製品には日本語のスタートガイドなども同梱されているので、安心して購入できる。

 DroboにはNAS/iSCSIに対応した企業向けのラックマウントモデル、2.5インチドライブを使う小型製品「Drobo Mini」もあるが、本連載でまず紹介するのは、NASである「Drobo 5N」、USB 3.0とThunderboltに対応する「Drobo 5D」の2機種だ。

Drobo 5D(左)とDrobo 5N。前面から見ると、区別がつかない

 どちらのモデルも、製品自体は筐体(ケース)のみで、ユーザー側で必要な容量の3.5インチHDD(SATA)を最大5台搭載できる。

後ろから見ればインターフェースで一目瞭然。青いUSB 3.0や稲妻マークのThunderboltのほうがDrobo 5Dで、EthernetのコネクターのほうがDrobo 5Nだ

 今どきの製品としては当然だが、HDDのいわゆる「2TB超え問題」もクリアされており、3TBや4TBのHDDも使用可能だ。4TB HDD×5台の構成であれば、個人用途だけでなく、中小企業や大企業の部門向けファイルサーバーとしても使えるだろう。詳しくは後述するが、容量が足りなくなったら、より大容量のHDDに差し替えれば、それだけで容量アップできる。

 こうした機能を実現するのが、開発元が「Beyond RAID」と呼ぶ技術である。Beyond RAID(Drobo)の利点は、以下の3つにまとめられるだろう。

  1. 専門知識が不要
  2. 異なる容量のHDDを有効に使える
  3. 後から容量を増やせる

 なぜ、Droboがお勧めなのか。その理由の説明も兼ね、この3点をそれぞれ見ていこう。

(次ページ、「1.専門知識が不要 ~RAIDと同レベルのデータ保護~」に続く)

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