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MoguraVRのゲームとって出し 第102回

ゴム人間を使って自分だけの奇怪なオブジェを作ろう

シュールで悪趣味なVR物理サンドボックスゲーム「Mosh Pit Simulator」

2019年03月06日 16時30分更新

文● Mogura VR

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 今回は、VR物理サンドボックスゲーム「Mosh Pit Simulator」を紹介しよう。本作は1km四方程度の広さの街を自由に歩き回ったり、さまざまなものを組み合わせてクラフトを楽しんだりできるゲーム。執筆時現在はSteamでアーリーアクセスが実施されている。箱庭系のゲームとしてはシンプルでオーソドックスな作りだが、ユニークなのはその世界観だ。

 街中にはゴムのような軟体の人型クリーチャー(全裸)が蔓延っていたり、それらが不規則に跳ね回ったりと異様な光景が繰り広げられる。ほかにもちょっとしたビルくらいのサイズの巨大ニワトリが闊歩していたりサメやクジラが空を泳いでいたりと、シュールな空間が展開される。

 基本的な操作のチュートリアルを終えるとプレイ開始。ストーリーモードもあり、簡単なクラフトなどゲームの遊び方の指南も兼ねているので最初にプレイするのがオススメだ。ストーリーは英語だが、英語だからという以前に根本的に意味不明な内容なのであまり気にせずフィーリングでプレイしても大丈夫だ。一方、本作のメインのモードとなるサンドボックスモードでは、とくに目的は設定されず舞台となる街で好きなように遊ぶことができる。

 クラフトの基本は、左右それぞれの手で2つのものを掴んでくっつけるというシンプルなもの。問題はくっつけられる「もの」の異様な自由度で、「手に持てる」ものなら大抵はクラフトの対象となる。たとえば鉢植えから電話ボックス、信号機などなど。そしてもちろん(?)人型クリーチャーもその対象だ。

 人型クリーチャーは常に不規則に動きまくっているので、くっつけるとある意味動力として扱うことが可能。信号機のような長くて折れ曲がっている物体と繋げれば、てこの原理で思わぬ動きをして勢いよく宙を舞ったりするのも面白い。ゴムのように引っ張れば伸びて形が変わるため、さらにランダムな動きや奇怪なデザインを楽しむこともできる。

ロケットなどのクラフト用のアイテムも用意されており、人型クリーチャーに繋げれば爆煙を吹きつつどこかへと飛んでいってしまう

 ……というわけで、本作の楽しみ方の真髄は人の形をしたナニカと無機物をムチャクチャに組み合わせたオブジェがムチャクチャな動きをするのを楽しむという、ある意味前衛的で、ちょっぴり(?)悪趣味な点にある。リプレイをアニメーションGIFで保存する機能もあるため、傑作ができたらシェアすることも可能だ。ロケットなどのアイテムはメニューからいつでも貰うことができるので、残りの数などを気にせずどんどん使える。ついでに人型クリーチャーもいくらでも追加することができる。

 このノリを受け入れられるかは人それぞれだろうが、本記事に掲載した画像を見てゲラゲラ笑える人なら、楽しめること請け合い。掴んだものを振り回したり飛ばしたり、あるいは素手のパンチで周囲のものをどんどん壊せたりするのも特徴で、文字通り砂場のように作るのも壊すのも好き勝手にできる遊び場として楽しめるゲームとなっている。

 ゲームモードはそのほか実験的なモードとして、車を運転できるドライビングモードやスケートボードで街中を走り回ることができるスケーティングモード、蜘蛛の糸を飛ばして空中を移動できる(どこかで見たような)スパイダーモードなどが用意されている。こうしたゲームモードはアーリーアクセスを通じて追加される予定。ユニークさという点では現時点でも十分以上のゲームだが、今後どんな新しい遊びを見せてくれるのかも楽しみな作品だ。

© Copyright Sos Sosowski 2017
© 2018 Valve Corporation.

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