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最新パーツ性能チェック 第248回

Ryzen Threadripper 2990WXとエキシビジョンマッチ開催

Xeon W-3175X徹底検証!クリエイター向けIntel最強28コアCPUは32コアに勝つ?

2019年02月20日 14時00分更新

文● 加藤勝明(KTU) 編集●ジサトライッペイ

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全コア4.3GHz OC時の消費電力と熱

 さて、消費電力はどうだろうか? ということでラトックシステムのワットチェッカー「REX-BTWATTCH1」を利用してシステム全体の消費電力を計測した。システム起動10分後の安定値を“アイドル時”、「Prime95」の“SmallFFT”を30分実行した時の最大値を“高負荷時”としている。

 また、Xeon W-3175XについてはPrime95で負荷をかけている際のCPUパッケージ温度と28基ある物理コアの最大倍率の推移を「HWiNFO」で追跡した。

システム全体の消費電力。

 さすがに超大型マザーボードと超弩級CPUの組み合わせだけあって、アイドル時の消費電力はかなり高い。だが、定格ならPrime95を回してもThreadripper 2990WXとほぼ同レベルの消費電力である点には驚きだ(前述の通り共通パーツが少なすぎるので、厳密な比較ではない点に注意!)。

 しかし、それ以上に驚くのは全コア倍率43倍にOCした時の消費電力。なんと700Wを超えてきた! ここまで豪快に消費されるともはや笑いしか出てこない。Xeon W-3175XをOCでぶん回すユーザーはキロワットクラスの電源ユニットは必須になるだろう。

 そして、もっと笑えたのがCPUパッケージ温度の推移だ。まずご覧いただこう。

CPUパッケージ温度の推移。

CPUコア倍率の最大値の推移。

 定格だとPrime95で超高負荷をかけても70℃を超えることはないどころか、61℃付近で安定する。これを達成するために水冷クーラーのファンが常時轟音を立てて回っているので当たり前だが、これをOCするだけで一気に84℃、つまりTjmaxの1℃手前まで上がり切る点に注目してほしい。

 アイドル温度は30℃前後だが、負荷をかけた瞬間に84℃まで上昇。温度計測のインターバルである1秒の間にTjmaxギリギリまで回ってしまうのは恐ろしい。インテルが5GHzデモの時にチラーを用意したのも納得がいくというもの。瞬時に最高速かつ最大温度に到達するさまはまるでスーパーカーだ。

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