働き方改革へのニーズに応えるべく、まずは電子黒板事業から
VAIOと提携したBenQ、個人から企業へと攻める姿勢に共通点
―― IFPは教育現場だけでなく企業でもかなり活用できると思います。
Liang 管理職には、たくさんの情報が集まっており、早い決断が求められています。10年前、20年前と比べて、そのスピードは加速しており、チームでのディスカッションやブレーンストーミングの重要性が高まりました。より効率的に仕事を進めるために、IFPを利用すれば、書き込んだものを保存して、すぐに共有できるので、時間短縮も図れます。また、4Kプロジェクターを導入し、大型スクリーンに投影すれば、人数の多い会議であっても、すべての情報をしっかりと表示できます。
また、学生時代からBenQのイノベーションに触れていただければ、その経験が企業でも生きると考えています。インタラクティブな学習ができ、その効果も高まるでしょう。教育現場において利用されることも意味があります。
製品開発では「イノベーション」と「インテグレーション」を目指しています。エンドユーザーにとって、何がベストなのか。調査やフィードバックに耳を傾け、ローカルマーケティングも実施して新製品開発に活かしていきます。
グループ会社が20社以上あり、それぞれが主要部品を製造しているのも強みです。アイデアが出れば、すぐにグループ内で、研究開発に取り掛かれます。
―― VAIOとの協業で期待していることは?
Liang 重要なのは「ビジョン」と「価値観」の共有です。これをどう守っていくかが課題となるでしょう。
VAIOはパソコンに強い企業です。私たちの強みはディスプレーです。両者が協力することで、新しいビジネスや企業向け市場に対して強力に入っていけるチャンスが生まれます。
VAIOは日本企業であり、高い信頼を得ています。BenQも信頼がありますが、日本では主に個人向け市場においての話です。ただ、企業の管理者や経営者にも、個人的にBenQ製品を使っている方はいらっしゃいます。両社がIFPの分野において協力すれば、B2B市場に強力なメッセージを伝えられると確信しています。
―― 「VAIO Liberta」では、VAIOのロゴが真ん中にあります。BenQロゴは「Powered by」として隅にあって控えめな感じがしました。
Liang 日本市場においてVAIOは、BenQより有名なので、この形が適切だと判断しました。ただ、「Powered by」という言葉は、市場への強いメッセージになると思います。発表会で私と吉田社長が登壇したことで、コラボレーションに対する真剣さも伝わったのではないでしょうか?