ゲーミングデバイスメーカーとして絶大な人気を誇るRazer。3匹の蛇が絡まったTHS(トリプルヘッドスネーク)のロゴをまとったファッションウェアも展開するなど、独自のブランドを展開をしています。このRazerは2017年からスマートフォン市場に参入、新たに「ゲーミングスマートフォン」市場を作り上げました。PCに続きスマートフォンの世界でもRazerは人気となるのでしょうか?Razerのスマートフォンの動きを見てみましょう。
「For Gamers. By Gamers」ゲーマーのためのスマホが登場
2005年に現CEOのMin-Liang Tan氏らが立ち上げたRazerは、その前身時代からゲーマーのための高精度なゲーミングデバイス(主にマウス)を展開し人気を誇りました。高度なゲームは指先のわずかな動きのずれで勝敗が一瞬で決まります。Razerはプロフェッショナルなゲーマーがこぞって使いたくなるような、高精度で反応性の良いキーボードやマウス、そしてマウスパッドやマイクなど様々なゲーミングデバイスを展開しています。
緑色の「THSロゴ」のデザインはクールで、Razerがただのゲーム関連機器メーカーではないことをアピールしています。2015年からはマルチライティングシステム「Razer Chroma」を採用。キーボードのキートップやマウス・ヘッドフォンのロゴマークなどを1600万色から好みのパターで点滅させることができます。性能だけではなく見た目もカッコいい、これがRazer人気を高めているのです。
ゲーミングPC周辺機器を手掛けていたRazerは2011年にノートPCを投入します。そして2013年にはポータブルゲーミングデバイスのコンセプトモデル「Razer Switchblade」を発表しました。本体サイズは172x115x25mmのノートPCスタイルで、ディスプレーはタッチパネル、キーボードはカスタマイズ可能な45個のキーが配置されていました。OSはWindows 7で、販売されればWindowsゲームを出先でもプレーできるポータブルゲーミングPCとなるはずだったのです。
この連載の記事
- 第129回 マイクロソフトと喧嘩別れか イギリスのスマホメーカー・Sendoの歴史
- 第128回 韓国スマホ市場でたった2年だけ圧倒的な人気を博した「LUNA」
- 第127回 ウォークマンと肩を並べた音楽プレーヤーIriverはかつてスマホも作っていた
- 第126回 実は日本ブランド・パイオニアのスマホが中国で脚光を浴びていた
- 第125回 LGのスマホ事業はどうなる? 5G対応モデルでライバルたちを追い抜けるか
- 第124回 ポルトガルの特産品コルクを使ったぬくもりあふれるスマートフォン・IKI Mobile
- 第123回 世界初の折れ曲がるスマホ「FlexPai」はこうして生まれた
- 第122回 カメラ機能無しスマホで地位を確立したシンガポール・iNO mobile
- 第121回 世界最強の強度を誇るスマホは中国で生まれた BlackViewの一貫した製品展開
- 第120回 表も裏側もスマートフォン 両面端末に夢を託したメーカー・Siswoo
- この連載の一覧へ