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CES 2018レポート 第27回

血圧計搭載やプロジェクター内蔵、自己発電まで、CESで見つけたスマートウォッチ

2018年01月24日 10時00分更新

文● 山根康宏 編集●ASCII編集部

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体温で発電する充電不要のスマートウォッチ

 スマートウォッチの最大の弱点である電池の持続時間を気にせず使える製品を出していたのはMATRIX。同社の「PowerWatch X」はスマートフォンのSNSの通知などを受けることができるスマートウォッチです。同社はアクティビティートラッカーとして使える「PowerWatch」を販売していますが、このPowerWatch Xは通知機能を備えたスマートウォッチへと大きく進化しました。

スポーツウォッチ風のデザインをしている「PowerWatch X」

 PowerWatch Xの文字盤の裏側には特殊なセンサーが埋め込まれています。異なる物体に温度差が生じると電気が生まれるというゼーベック効果という理論で、PowerWatch Xはスマートフォン本体を動かす電気を自ら生み出すのです。体温と外気の差を使うため、外気温が低いほど発電効果があるのとのこと。そのため腕から外した状態では発電は行なわれません。

本他はかなり厚みがあるが、体温発電の秘密が隠されている

 文字盤には今の発電量が円周上に表示されます。活動量計としても使えますが、体温を測定することがきるので、消費カロリー計算はより正確な値を出すことができるとのこと。2018年1月中に発売予定で、価格は279ドルです。

文字盤の円周部分に今の発電量が表示される

スマホ通知のない初代モデル。体温(肌)と外気(本体フレーム)温度が表示される

3000台から作れるキッズ向けLTEウォッチ

 海外の展示会には中国のOEM/ODMメーカーも多く出展します。その場で商談して製造を依頼することもできるのです。深センのQuality Technology Industrial社はスマートウォッチを手掛けるメーカー。子供向けのスマートウォッチを出展していました。ディスプレーは正方形で独自OS。スマートフォンからの通知、GPS機能、ゲームなど子供向けアプリがプリインストール。画面はもちろんタッチ操作可能。LTEモデムも入っているため単独通信可能です。また、カメラの搭載もできるとのこと。

受注生産可能な子供向けスマートウォッチ

LTEにGPS内蔵、カメラの搭載も可能

 受注台数は3000台から。1台あたり50ドル以下でできるそうです(要商談)。ちょっと前までならば中国産のOEMメーカーのウォッチはBluetooth搭載で品質もいまひとつな製品程度しかありませんでしたが、この製品は造りもよく十分常用できる感じでした。ぜひどこかのメーカーに日本向け製品を作ってもらい販売してほしいものです。

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