2018年のCESは「AIアシスタント」まわりのトピックスで大いに賑わっていた。グーグルやアマゾンのスマートスピーカーは日本では昨年の秋以降に発売されたばかりだが、本場アメリカではもう“その次”にあたるデバイスやサービスが誕生を間近に控えていた。今回はAIアシスタントに関連するCESで見つけたトピックスをまとめてみよう。
あのオーディオブランドもスマートスピーカーを発表
Google アシスタントやAmazon Alexaのプラットフォームとワイヤレススピーカーの融合は日本よりも早く米国で進んでいた。そのため既発売のものも含めてCESの会場では、日本で発売されていないあの有名スピーカーブランドの新製品も見つけることができた。
harman/kardonが発表した新製品は。Alexa搭載のスマートスピーカー「Allure Portable」だ。まだ招待制販売ではあるものの、日本でも同社のAlexa搭載スマートスピーカー「Allure」が発売されている。しかしこちらはバッテリーを内蔵したポータブルタイプ。
専用の充電ベースでチャージしてから、Wi-Fiがつながる宅内のいろいろな場所に持ち歩きながら楽しめる。フル充電から最長10時間の連続リスニングに対応した。Wi-Fi経由なら96kHz/24bit音源のデコード再生ができるほか、Bluetoothリスニングも可能。
Allureよりひとまわり小さくなった本体には20W×2のデジタルアンプと、1.75インチのフルレンジスピーカーユニットを2基、2つのパッシブラジエータを内蔵する。デザインもAllureとテイストを揃えて、落ち着いたカーボンブラック系の筐体に天面にスケルトンのパーツを組み合わせている。アメリカでは199ドル(2万2000円)で春に発売を予定している。
リファレンスクラス“Heritage”にAlexaもGoogle アシスタントも
CESでクリプシュ(Klipsh)は、AlexaとGoogle アシスタントの両方を、同社のワイヤレススピーカーに積極的に取り込んでいく戦略を発表した。先に対応するのはAlexaの方で、DTS Play-Fi採用のサウンドバーやワイヤレススピーカーのファームウェアをアップデートして、2018年前半に対応させる。
リファレンスクラスの“Heritage”シリーズのワイヤレススピーカー「The Three」もその対象で、上品なウッドキャビネットを採用。いかにも“音のいいスマートスピーカー”といった佇まいだ。
Google アシスタントの方はこれより少し遅れての対応となるが、ウッドキャビネットの“Heritage”シリーズから「The Three」と「The One」が、Google アシスタントをビルトインした商品として発売される。The Threeは今秋、The Oneは2019年春の発売予定だ。
UEは防水仕様のスマートスピーカーを投入
Ultimate Earsのワイヤレススピーカー「BOOM」シリーズには、アメリカから先行するかたちでAlexaを搭載する「BLAST」と「MEGABLAST」が発売されている。今年は日本でも発売する予定だ。
360度に音場を広げる立体サウンド設計が特徴。防水仕様なのでキッチンやお風呂場、アウトドアで快適に音楽再生が楽しめる。どちらの機種もバッテリーが内蔵されているポータブルスピーカー。BLASTは12時間、MEGABLASTは16時間連続で音楽再生が楽しめる。本体に付属する専用の充電ベースでワイヤレス充電が可能。参考までにアメリカの販売価格はMEGABLASTが299.99ドル(約3万2000円)、BLASTが229.99ドル(約2万5470円)だ。

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