動画や音楽の視聴、ゲーミングといった用途やコスト、筐体サイズを重視するなど、自分好みの組み立てられるPC自作。ただ、その自由度の高さに比例して、パーツ選定にはある程度の知識や時間が必要になる。
そんなパーツ選定に悩まずに済むよう、秋葉原の主要パーツショップ店員に聞いたオススメパーツ構成を紹介。コスト重視の激安から、最新ゲームをヌルヌル表示でプレイできるゲーミング構成まで、さまざまなPC構成を毎月お届けしよう。
秋葉原や通販で、“○○○を快適に楽しめるPC自作パーツをサクッと買いたい!!”、“どんな構成が良いのか見当がつかない”といった人は注目してもらいたい。
メニイコアPCを手ごろな価格で組む
Ryzenおすすめ構成を聞いてみた
8コア/16スレッドのメニイコアCPUを手頃な価格で組めるとあって人気となっている「Ryzen 7」自作。動画のエンコードやゲーム配信といったコア数が効く作業は、「動画エンコード&ゲーム配信に強い!安価でコアの多い「Ryzen」搭載PC購入ガイド」での検証の通り非常に優秀。
PC自作の定番CPUのひとつであるLGA 1151 CPU最上位の「Core i7-7700K」(4コア/8スレッド、定格4.2GHz、最大4.5GHz)を、1万円近く安価なミドルレンジRyzenの「Ryzen 5 1600」(6コア/12スレッド、定格3.2GHz、最大3.6GHz))が上回っているほどだ。
コスパ抜群なメニイコアCPUとなっているRyzenは、手頃な価格帯で性能十分なマザーボードが豊富とあって、売れ行きは好調で、既存環境からCPU、マザーボード、メモリーを換装してパワーアップを図る人も非常に多いという。
今回はRyzenで組んだ、これから組もうとしているパソコン工房 秋葉原BUY MORE店やツクモパソコン本店IIのスタッフに、おすすめのRyzen CPU、マザーボード、メモリーを聞いてみた。
16スレッドのハイパワーを手頃な価格で!
4コア/4スレッドの「Ryzen 3」を含め、9モデルとなった「Ryzen」シリーズ。売れ筋はショップスタッフのなかにも使用者が多い「Ryzen 7 1700」がダントツ人気で、次点が6コア/12スレッドの「Ryzen 5 1600」とのことだ。
Ryzen 7のスペック | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|
型番 | Ryzen 7 1800X | Ryzen 7 1700X | Ryzen 7 1700 | |||
コア数/スレッド数 | 8/16 | 8/16 | 8/16 | |||
ベースクロック | 3.6GHz | 3.4GHz | 3GHz | |||
ブーストクロック | 4GHz | 3.8GHz | 3.7GHz | |||
2次キャッシュ | 4MB | 4MB | 4MB | |||
3次キャッシュ | 16MB | 16MB | 16MB | |||
TDP | 95W | 95W | 65W | |||
付属クーラー | なし | なし | Wraith Spire LED | |||
実売価格 | 5万9000円前後 | 4万7000円前後 | 4万円前後 |
Ryzen 5のスペック | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|
型番 | Ryzen 5 1600X | Ryzen 5 1600 | Ryzen 5 1500X | Ryzen 5 1400 | ||
コア数/スレッド数 | 6/12 | 6/12 | 4/8 | 4/8 | ||
ベースクロック | 3.6GHz | 3.2GHz | 3.5GHz | 3.2GHz | ||
ブーストクロック | 4GHz | 3.6GHz | 3.7GHz | 3.4GHz | ||
2次キャッシュ | 3MB | 3MB | 2MB | 2MB | ||
3次キャッシュ | 16MB | 16MB | 16MB | 8MB | ||
TDP | 95W | 65W | 65W | 65W | ||
付属クーラー | なし | Wraith Spire | Wraith Spire | Wraith Stealth | ||
実売価格 | 3万円前後 | 2万8000円前後 | 2万3000円前後 | 2万円前後 |
Ryzen 3のスペック | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|
型番 | Ryzen 3 1300X | Ryzen 3 1200 | ||||
コア数/スレッド数 | 4/4 | 4/4 | ||||
ベースクロック | 3.5GHz | 3.1GHz | ||||
ブーストクロック | 3.7GHz | 3.4GHz | ||||
2次キャッシュ | 2MB | 2MB | ||||
3次キャッシュ | 8MB | 8MB | ||||
TDP | 65W | 65W | ||||
付属クーラー | Wraith Stealth | Wraith Stealth | ||||
実売価格 | 1万6500円前後 | 1万3800円前後 |
ゲーミングPCには「Ryzen 5」もおすすめ
ツクモパソコン本店II 地下1階のK氏もRyzenで組んだスタッフのひとりで、「実際にゲームのパフォーマンスを試したかったのもありますが、どうせなら8コアで組んでみたかった」とのことで、「Ryzen 7 1700」を愛用中。
肝心のゲームパフォーマンスは、「インテルに最適化されている『PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS(PUBG)』だと、同じ『GeForce GTX 1070』搭載ビデオカードを使用している友人の4コア/8スレッドの『Core i7-7700』環境とフレームレートは同程度になりましたが、「Ryzen 7 1700」でも80fps程度は出ているのでゲーム動作に不満はないです」
「どちらかと言えば、PUBGが特殊で、そのほかのゲームだと誤差といった感じですですね。自分のようにゲームプレイとウェブブラウジングが主な用途だと、8コア/16スレッドはオーバースペック気味なので、 クロック高くて、価格が安い『Ryzen 5 1600X』と『Ryzen 5 1600』もゲーミングPCにはおすすめです。もちろん、8コア/16スレッドでプレイ動画の配信に備えるのもありですよ」とのことだ。
メモリーはCORSAIR&G.Skillがおすすめ
Ryzenで組む際に、気になるのがメモリー相性だが、マザーボードのBIOSアップデートで改善されているので安心。とはいえ、ショップおすすめ品を使うのが間違いなく、K氏のイチオシは定番のCORSAIR「Vengeance LPX」とRyzenに最適化されているG.Skillの「Flare X」シリーズとのこと。
なお、両モデルとも、AMD構成にベストなレッドカラーのヒートスプレッダーを装備したモデルがあるのも良い感じだ。
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