情報処理技術者試験、情報処理安全確保支援士試験の合格者が対象
あなたのITスキルで、サイバー犯罪から国民を守る。警察庁「情報処理技術者選考採用」とは
2026年03月17日 17時00分更新
サイバー空間の脅威に立ち向かう
情報処理技術者選考採用(警察庁サイバー採用)とは
近年、サイバー空間を舞台にした脅威は日々高度化・複雑化している。ランサムウェアによる企業・自治体への攻撃や、国家を背景に持つサイバー攻撃集団による侵入など、私たちの社会インフラや重要情報を狙うリスクは増すばかりだ。
こうした状況を背景に、サイバー分野の専門的な知識・技術を持つ人材の確保と育成は、日本の安全保障と社会の安心を支える重要な課題となっている。
そこで警察庁では、情報処理技術者試験の合格者を対象にした「情報処理技術者選考採用(警察庁サイバー採用)」を実施。サイバー空間上の脅威から国民を守る最前線で技術力を発揮できるフィールドを提供している。
警察のサイバー犯罪に対する取り組み
警察は、サイバー空間上の脅威から国民を守るため、サイバー事案の捜査、実態解明、被害の未然防止・拡大防止に向けた取り組みを推進している。
警察庁にはサイバー警察局が設置され、各都道府県警察などへの指導、政策の企画立案などを行う司令塔の役割を果たしている。
関東管区警察局には国の捜査機関であるサイバー特別捜査部があり、重大なサイバー事案への対処に取り組んでいる。また、各管区警察局にも情報技術解析課が設置されており、管内警察を技術的に支援する。
さらに、各都道府県警察にはサイバー捜査・対策部門が設けられ、個別事案の捜査・対策を実施。これらの取り組みを技術的に支援するために、各都道府県にも情報技術解析課が設置されている。
このように警察では、サイバー空間の脅威に係るさまざまな課題に対応する組織作りを実施するとともに、サイバー事案について高度な知見を有する人材の確保・育成などに取り組んできた。
複雑化する治安課題に対処し続けるためには、人材確保のための対策を継続・強化していく必要がある。そこで、情報通信技術に関する高度な知識や資格を持つ・民間企業での経験を持つ人材を採用するために、「情報処理技術者選考採用」を実施しているのだ。
専門技術を直接活かせる採用制度
「情報処理技術者選考採用」は、情報処理技術者試験(高度区分/応用情報技術者試験)や情報処理安全確保支援士試験の合格者を対象に行われる採用区分となる。
警察庁本庁が実施する選考を受け、内定を得ることで採用という流れだ。各都道府県警察(警視庁や大阪府警など)が募集している「サイバー犯罪捜査官」は原則として地方公務員(警察官)としての採用になるが、警察庁サイバー採用は警察庁本庁の技術職員としての採用となる。また、人事院が実施する国家公務員採用試験を受ける必要はない。
つまり、IT系資格・技術をすでに持つ人に門戸が開かれている制度で、専門性重視の採用といえる。
主な業務内容
採用後は、主として以下のような業務に従事する。
・サイバー犯罪に悪用された電子機器内のデータ・ログ解析
・サイバー攻撃の予兆や実態の把握
・不正プログラム(マルウェア等)の解析・分析
・都道府県警察の犯罪捜査への技術支援 など
これらは単なるITサポート業務ではなく、サイバー攻撃の実態と向き合い、国の安全・安心に寄与する仕事だ。
選考は警察庁本庁が実施する独自の選考試験によって実施され、書類選考・筆記(サイバー分野に関する応用的知識)・人物試験を経て採用が決定する。
採用後は研修を経て、担当業務に就く流れとなる。主に警察庁のサイバー警察局(東京都内)、関東管区警察局サイバー特別捜査部に配置される。
技術系人材が警察で働く意味は大きい!
社会の安全を守るやりがいのある仕事
プログラムを書く、システムを構築するだけがITの役割ではない。警察庁で働く技術職員には、社会全体の安全・安心を守る使命感と責任感が求められる。
■社会を変える意義ある仕事
サイバー犯罪の対策・捜査は、被害者の救済はもちろん、潜在的な犯罪の未然防止にもつながる。先端のサイバー攻撃や不正アクセスへの対応は、単純作業ではなく日々課題が変化し、対応策も進化し続ける分野だ。
その最前線で「社会の安全を守る」という大きな目的のために技術力を役立てられること自体が、大きなやりがいになる。
■多様な経験と成長機会
サイバー警察局やサイバー特別捜査部では、解析・捜査支援・広報啓発活動と多岐にわたる業務に関わることになる。民間企業では味わえない経験も多く、技術者としての成長機会が豊富だ。勤務の中で、国内・外国留学、高度な民間研修の受講機会もある。
また、警察という組織全体で取り組むプロジェクトでは、他部門との連携や企業との共同訓練に参加する機会もあり、単なる「技術スペシャリスト」という枠を超えた視点が求められる。これも、専門性を社会のために活かすという意味で大きな魅力の一つといえる。
もちろん、育児休業、男性職員の育児参加休暇等の育児と仕事の両立支援制度のほか、勤務時間変更制度(早出遅出勤務)、テレワーク活用制度等の柔軟な働き方を実現するさまざまな制度も整備されている。
「情報処理技術者選考採用」は、IT・サイバーセキュリティ分野で培ったスキルを最大限に活かし、国民の安全・安心という公共性の高いミッションに直結した仕事だ。
社会を支えるプロフェッショナルとして働ける機会であり、IT系人材にとって新たなキャリアの選択肢となるだろう。
「情報処理技術者選考採用(警察庁サイバー採用)」求人要綱
●応募資格
次の(1)から(3)までのすべてに該当する者
1、次のア又はイのいずれかに該当すること
ア.次のいずれかの情報処理技術者試験に合格した者
・応用情報技術者試験
・ITストラテジスト試験
・システムアーキテクト試験
・プロジェクトマネージャ試験
・ネットワークスペシャリスト試験
・データベーススペシャリスト試験
・エンベデッドシステムスペシャリスト試験
・ITサービスマネージャ試験
・システム監査技術者試験
イ.情報処理安全確保支援士試験に合格した者、その他これと同等以上の能力を有すると認められる者
※同等以上の能力については、経済産業大臣による認定や指定講習の修了など、特定の条件を満たす方が対象となります。詳細は募集案内をご確認ください。
2、1986年(昭和61年)4月2日以降に生まれた者
※長期勤続によるキャリア形成を図る観点から、年齢制限を設けています。
3、次のいずれにも該当しないこと
・日本国籍を有しない者
・国家公務員法第38条により国家公務員となることができない者
・平成11年改正前の民法の規定による準禁治産者の宣告を受けている者
●給与・待遇
■給与・手当
初任給:28.7万円以上
※地域手当(東京都特別区内勤務の場合)、本府省業務調整手当を含む。職務経歴があればさらに加算あり。
諸手当:地域手当(地域に応じて基本給の0〜20%)、本府省業務調整手当、扶養手当、通勤手当(利用する交通機関に応じて最大15万)、住居手当(最大2.8万)、超過勤務手当など
昇給・賞与:昇給年1回、賞与年2回(約4.65月分)
■勤務時間・休暇
勤務時間:7時間45分 / 日(完全週休二日制)
年次休暇:年20日(採用年は15日)
特別休暇:夏季休暇(年3日)、結婚、忌引、出産等
その他:病気休暇、介護休暇など
●選考日程・方法
●応募方法
受験を希望する場合は、メールにより以下の必要書類を送付してください。
受付期間:令和8年3月1日(日)〜令和8年5月21日(木)
※郵送等による応募は受け付けません。
【必要書類】
(1) 応募カード(別添様式1)
(2) 職務経歴書(別添様式2)
※職務経歴がある場合のみ。具体的な職務内容、特に応募資格を生かした経験を詳細に記載してください。
(3) 論文試験(別添様式3)
(4) 情報処理技術者試験等の合格証明書の写し
※複数お持ちの場合は、すべて送付してください。
(5) 語学資格を証明する書類の写し
※応募カードにTOEIC、TOEFL等の記載がある場合のみ。
【送付先メールアドレス】
cyber-saiyo@npa.go.jp
書類を確認次第、受領連絡をいたします。
送信後、1週間以内に連絡がない場合は、お手数ですがお問い合わせください。
●受験案内・応募書類
令和8年度 受験案内(PDF)
応募カード(別添様式1)(Excel)
職務経歴書(別添様式2)(Word)
論文試験(別添様式3)(Word)


















