ミドルクラスの性能とエントリーのコンパクトさを両立
キヤノン「EOS 9000D」
キヤノンのエントリークラスといえば「Kiss」シリーズが有名だが、あまりにもファミリーユーザー向けの印象があるためか、Kissシリーズとは別のシリーズも用意されている。
ミドルクラスには二桁数字の型番を持つシリーズ(EOS 80Dなど)があるが、機能面ではほぼ同じでより小型化され、中身的にはミドルクラスに近い機能がKissサイズにパッケージされているような製品。それが四桁型番の「EOS 9000D」だ。
撮像素子は有効画素数約2420万画素のAPS-CサイズCMOSセンサーを採用し、画像処理エンジンには最新の「DIGIC 7」が組み合わされている。
最大の特徴とも言えるのが像面位相差検出方式を採用した「デュアルピクセルCMOS AF」だろう。これまでミドルクラス以上で採用されていたが、エントリーでもライブビュー時のAF速度の不満が少なくなった。
9000Dだけでなく一緒に発表された「EOS KissX9i」や、すでに発表・発売済のミラーレス機「EOS M5」「EOS M6」にも同様のデュアルピクセルCMOS AFが搭載されているので、今後の同社のデジイチやミラーレスの標準仕様ともいえるかもしれない。
アイレベルにカメラを構えてじっくり撮りたい場合には光学ファインダーを使い、大きな背面モニターでライブビューを見ながら撮りたいときでも早いAF駆動が行なえ、ミラーレス機のような使い方も可能だ。
値段だけ見て型落ち機の購入を考えている人もいるだろうが、ライブビュー時のAF方式はしっかりチェックしておいたほうがいいだろう。
特に、動画撮影時のAF速度に影響があるので、動画を撮るなら像面位相差検出が可能なデュアルピクセルCMOS AF採用機を選ぶのが吉だ。
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