DUNU-TOPSOUNDが新製品「DK-3001」を発売しました。従来のDUNUブランドは「DN」から始まる製品名が付いていましたが、これは「DK」。これまでとは違う新シリーズの第一弾とのことで、ダイナミック型1発+バランスド・アーマチュア型3発という、ゴージャスなマルチドライバー構成のハイブリッド型です。
ハードウェア的なハイライトは、MMCX端子対応になったこと。従来のDUNU製品はリケーブル可能な製品であっても、他メーカーのMMCXと互換性がなかったため、純正ケーブル以外の交換ができず、はっきり言ってメリットが感じられませんでした。しかし、今回から一般的なMMCX仕様のケーブルなどと交換できるわけです。
そうした構成からいって、ターゲットはハイエンド志向のマニア向けで、実売価格も5万円台半ば。DUNUと言えば、コストパフォーマンスの高さが魅力でしたが、これからハイエンド市場もにらんでいくということでしょうか。いずれにしても新シリーズということで、かなり気合の入った仕上がりになっています。
4ドライバーながら着脱性を損なわないハウジング
バランスド・アーマーチュア型ドライバーは、いずれもノールズ製。メーカー提供の展開図では、バランスド・アーマチュア型のドライバーは2つに見えますが、片方は2つのドライバーを1つにまとめたデュアルタイプで、13mmのダイナミック型と合わせて計4ドライバーという構成です。
ケーブルは2本付属し、標準装着の3.5mmのステレオミニプラグのほかに、いわゆるバランス接続のための2.5mmプラグ付きケーブルも同梱。バランス接続というのは、グラウンド線を左右チャンネルで独立させ共有しないことで、チャンネル間の干渉を防ごうというもの。2.5mmのバランス接続端子を持つオーディオプレイヤーやポータブルアンプで利用できますが、一般的なプレイヤーではその恩恵に授かれません。
いずれのケーブルも、耳に当たる部分に形状記憶性のある素材が入っていて、イヤーハンガーを兼ねています。また、MMCX端子のプラグは接続してもハウジング側に固定されない構造で、自由にクルクルと回転するデザイン。そうしたことから、耳掛け式の中でも着脱は容易です。
ハウジングの外装はステンレスで若干重量はあるものの、13mm口径のダイナミックとバランスド・アーマチュアが3つも収まっているようには思えないコンパクトさで、装着性を犠牲にしていないのが素晴らしいところ。複雑なドライバー構成のイヤフォンとは思えないくらい、無理なく耳に収まります。