10月18日、NVIDIAはPascal世代のエントリーミドルGPU「GeForce GTX 1050」(以下、GTX 1050」およびその上位モデル「GeForce GTX 1050Ti」(以下、GTX 1050Ti)を発表。10月25日22時よりGTX 1050Tiの販売が開始された。
ちなみにGTX 1050は微妙に出足が遅く、発売は25日以降、11月8日までに順次発売されるとのことだ。
GTX 1050/1050Ti登場の背景として、ここ数年でPC向けゲームの開発数の伸びと、PC用ゲームの重量化が加速しつつある点をNVIDIAがあげている。
先代のミドルレンジGPU「GeForce GTX 950」は、eスポーツゲーマーの買い替えを喚起しようとした製品だったが、今回のGTX 1050/1050TiはそれをPCゲーマー全体に拡大しようという製品なのだ。
スペックは後で解説するが、どちらのGPUも補助電源なしで動かせるよう設計されており、PCに詳しくないユーザーであってもカードを交換しドライバーを導入するだけでゲーム環境を一新させることができるのだ。
北米での希望小売価格はGTX 1050TiのOCモデルが139.99ドル、GTX 1050のOCモデルが109.99モデルとなるが、これは1世代前のエントリーミドル「GTX 950」が約159ドルだったことを考えると、かなり大胆に値下げをした感がある。
すでにライバルのAMDは、NVIDIAに先んじてエントリーミドル~ミドルレンジの掘り起こしを Radeon RX 460/470/480で行ない、市場からも良好な反応を得ている。GTX 1050/1050Tiの価格が下がったのは低予算ゲーマーへのアピールを余儀なくされた結果と考えられる。
日本国内での正確な価格情報は本稿執筆時点では入手できていないが、噂ではGTX 1050が税抜1万5000円前後、GTX 1050Tiが税抜2万円前後と、非常に手の出しやすい価格帯に落ち着く見込みだ。
今回はGTX 1050および1050Tiの実際の製品をテストする機会に恵まれた(GTX 1060までのようにFounders Editionは存在しない)。新しき低価格ミドルレンジGPUは、最新ゲームにどの程度立ち向かえるのか? そして低予算ゲーマーの財布をこじ開ける実力はあるのか? ベンチマークを通じて検証してみたい。
この連載の記事
-
第439回
自作PC
暴れ馬すぎる「Core i9-14900KS」、今すぐ使いたい人向けの設定を検証! -
第438回
デジタル
中国向け「Radeon RX 7900 GRE」が突如一般販売開始。その性能はWQHDゲーミングに新たな境地を拓く? -
第437回
自作PC
GeForce RTX 4080 SUPERは高負荷でこそ輝く?最新GeForce&Radeon15モデルとまとめて比較 -
第436回
デジタル
環境によってはGTX 1650に匹敵!?Ryzen 7 8700G&Ryzen 5 8600Gの実力は脅威 -
第435回
デジタル
VRAM 16GB実装でパワーアップできたか?Radeon RX 7600 XT 16GBの実力検証 -
第434回
自作PC
GeForce RTX 4070 Ti SUPERの実力を検証!RTX 4070 Tiと比べてどう変わる? -
第433回
自作PC
GeForce RTX 4070 SUPERの実力は?RTX 4070やRX 7800 XT等とゲームで比較 -
第432回
自作PC
第14世代にもKなしが登場!Core i9-14900からIntel 300まで5製品を一気に斬る -
第431回
デジタル
Zen 4の128スレッドはどこまで強い?Ryzen Threadripper 7000シリーズ検証詳報 -
第430回
デジタル
Zen 4世代で性能が爆上がり!Ryzen Threadripper 7000シリーズ検証速報 -
第429回
自作PC
Core i7-14700Kのゲーム性能は前世代i9相当に!Raptor Lake-S Refreshをゲーム10本で検証 - この連載の一覧へ