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柳谷智宣の「神アプリの説明書」 第88回

複数スマホをマルチスピーカーにする「AmpMe」を徹底解説

2016年08月25日 10時00分更新

文● 柳谷智宣

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YouTube再生やバックグラウンド再生もできる

 ローカルの音楽ファイルだけでなく、YouTubeの動画も再生できる。「YouTube」をタップし、キーワードで検索。音楽と同様にタップすればパーティが作成され、動画も再生される。音楽と同じように、ほかの端末でもパーティを選択するだけで再生できる。動画ももちろん表示される。

「YouTube」をタップ

キーワード検索する

再生したい項目をタップ

パーティが作成され、再生がスタートする

 「AmpMe」のホスト側もクライアント側もバックグラウンドで再生できるので、ほかのアプリを使うことも可能。ホストのスマホに電話の着信があっても、普通に出ることができるし、クライアント側の再生が途切れることもない。もちろん、通話内容が配信されるような心配もない。

バックグラウンドでも再生は続行される。コントロールセンターから一時停止や再生が可能

着信があると再生は途切れるが、ほかの端末での再生はそのまま

着信からアプリに戻ったときは同期するのに少し待たされる

■「音響指紋」を利用して音のずれを自動調整する

 Bluetoothで接続するものの、データの転送はネットを利用する。そのため、当然のように音ずれが発生する。そんなときは、クライアント側のアプリで、更新ボタンを押し、「自動同期」をタップする。すると、マイクでホストで再生されている楽曲を聴き取り、自動でタイミングを合わせてくれるのだ。この同期にはBluetoothやデータ通信は利用せず、「音響指紋」という技術を使っているとのこと。

 とは言え、自動同期してもまだ微妙にずれることもある。そんなときは、手動でゲージを動かし、タイミングが同じになるように調整できる。これでだいたい同じように調整できるのだが、ごくわずかなずれは修正できず、耳の両サイドに置いてステレオスピーカーのように使うのは無理。少し離れれば問題ないので、やはりイベントごとで広い場所で利用するのに適しているようだ。

「友達を招待」の右側の更新ボタンをタップする

「自動同期」をタップする

マイクでホストのサウンドを聴き、自動的にタイミングを合わせてくれる

ゲージをプラスにするとタイミングが早くなり、マイナスにすると遅くなる

みんなでエンドレスで楽しむならWi-Fiが欲しい

 最初に「庭でバーベキューをする時など」と書いたのは、川辺でバーベキューする際にはあまりおすすめできないから。本当は大自然の中でこそ楽しみたいアプリなのだが、接続はBluetoothを使うものの、データはネット経由で通信しているのだ。音楽だと10分間に6~10MB、コンテンツによっては20MBくらいの通信量になってしまうこともある。何時間も流しっぱなしにしていると、通信量を大きく消費してしまうのだ。そのため、可能であればWi-Fiを利用したいところ。完全に屋外で利用するなら、30分と時間を区切ったりした方がよいだろう。

Wi-Fi接続にして通信量をチェックしたところ、10分間に6~30MBとまちまちだった

 以上が「AmpMe」の説明書となる。完璧に同じタイミングで再生できなかったり、再生にデータ通信を利用すると言った注意点はあるが、手軽に複数端末で同じ楽曲を再生できるのが便利。無料アプリだし、気軽に友人にインストールしてもらうこともできる。ユニークなアプリなので、ハマる人には神アプリとなるだろう。使っていないスマホを持っているなら、一度試してみてはいかがだろうか。

ホストがパーティを終了させたり、アプリを閉じたりしたら、当然クライアント側でも再生が終わる


筆者紹介─柳谷智宣

著者近影 柳谷智宣

1972年生まれ。ネットブックからワークステーションまで、日々ありとあらゆる新製品を扱っているITライター。パソコンやIT関連の媒体で、特集や連載、単行本を多数手がける。PC歴は四半世紀を超え、デビューはX1C(シャープ)から。メインPCは自作、スマホはiPhone+Xperia、ノートはSurface Pro3とMacbook Air。著書に「Twitter Perfect GuideBook」(ソーテック社)、「Dropbox WORKING」(翔泳社)、「仕事が3倍速くなるケータイ電話秒速スゴ技」(講談社)など。筋金入りのバーホッパーで夜ごとバーをハシゴしている。好きが高じて、「原価BAR」を共同経営。現在、五反田・赤坂見附・銀座で営業中。


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