低価格ハイブリッド型バトル始まる
もちろん、んー、と思うところもあります。まず名前。EHP-R/HH1000A。長くて覚えられないので言えません。おおむね「エレコムのハイブリッド型のやつ」とか「エレコムのあれ」とか言っています。ぜひ、わかりやすい名前をつけてください。
それと、やっぱりハウジングはちょっと大きいかな。せっかく綺麗な音なのに、ちょっと女子には勧めにくい。
あとは、これも言い難いことですが、やっぱりエレコムというブランドです。率直に申し上げれば、いままで「用が足りればいい」程度のスピーカーなどを売ってきた経緯もあり、これは致し方ないところ。これから未来に向けてかんばりましょう。と言ってもオーディオ専用の妙なブランド名などは用意してほしくないです。
そして、ハイレゾ対応のハイブリッド型ということでは、先日e☆イヤホンが独占販売を発表した「1MORE E1001」も気になるところです。バランスドアーマチュア2基+ダイナミック型の計3ドライバーという、ソニーの3万円台前半の高級機「XBA-A3」と同じ構成。なのに価格は半額以下の1万3820円。この製品はまだ発売前なので試せていませんが、このあたりの製品ともバトルになりそうです。
さて、コストパフォーマンスが高いとはいえ、2万円。イヤフォンを買い変えるのが初めてという方々には、手に届きそうな価格のようでいて、いざ買おうとなると、清水の舞台級の高さではないかと思われます。しかもブランドはエレコム。
まずはそういう先入観を捨てて、ぜひお試しください。
著者紹介――四本 淑三(よつもと としみ)
1963年生れ。フリーライター。武蔵野美術大学デザイン情報学科特別講師。新しい音楽は新しい技術が連れてくるという信条のもと、テクノロジーと音楽の関係をフォロー。趣味は自転車とウクレレとエスプレッソ