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肉食ナベコの「なんでも食べてみる」 第81回

マグロのヅケ、アサリ煮の寿司……。日本酒が進むっ!!

泣くほどウマイ江戸前寿司のクラウドファンディングが好調

2016年03月15日 17時00分更新

文● ナベコ

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江戸前寿司を引き継ぐために!! クラウドファンディングが好調

 あらためて江戸前寿司とはなんとやら、という話をすると、実はしっかりとした定義はないそうです。

 鮨 須賀の大将の浅香さんが言うには「江戸時代の技法を継続している寿司」のこと。江戸時代は鮮度の問題などもあったので、今みたいに鮮魚のままではなく、煮るや〆るなど調理を施したネタを使用したのですね。

 東京には“江戸前寿司”と看板を掲げたお店は多くあって、“東京で握った寿司”、“築地で上がった魚を使用している”と、解釈をしているところもあるけれど、浅草、上野などいわゆる下町にある有名な店以外で江戸時代の技法で握っている寿司屋さんはごく少数ということ。

 なぜ、本格的な江戸前寿司のお店は少ないのか。答えは簡単で、手間がかかるから。

 例えば鮨 須賀では、1日の仕込みに8時間もかけるため、お店の営業時間よりも仕込み時間のほうが長くなるそうです。鮮度を保つ技術が向上し、鮮魚の寿司が喜ばれる現在では、あえて手仕事を施すお店は減っていったそう。

 深刻な問題であるのは、江戸前寿司の職人が減り味が途絶えてしまうこと。せっかくの江戸時代からの技術が失われてしまいます。

 そこで浅香さんは、若い世代に江戸前寿司を知ってもらいたいという思いで、本格的な江戸前寿司のお店を若者の街である渋谷に開店させるということ。ただ今クラウドファンディングで資金の一部を募っていますが、プロジェクト開始から1週間たたずで目標額の100万円を達成と、飲食のクラウドファンディングの中でも好調な指示を得ています。

 浅香さんにおききしたところ、「もともと江戸前寿司のファンである方からの支援も大きい」ということ。江戸前寿司の将来を大切に思っているのは、職人さんのほうと江戸前寿司を愛するお客さん側、双方にあるんですね。

お値段はやや高め……?

 江戸前寿司、それだけ手間をかけるとなると、価格も当然高くなってきそうと思いますよね。

大将の浅香さんと、20年近くずっと1日1食は寿司を食べているという女将さん。 

 鮨 須賀では、1貫の値段が600円~1000円程度。1人前を食べてお酒を飲むと5000円以上はかかります。都内の握る寿司屋さんの予算をグルメサイトであれこれみると1万円前後のところが多いので、仕込みに時間をかけるという江戸前寿司でこの価格であれば、コスパはいいほうなのかも。

 なお、クラウドファンディングで一番人気だったコースは、1年間、毎月1回来店して寿司8貫+飲み物を味わえる権利で、価格は5万円。12回来店すれば、1回にあたりの額は4167円になるので、かなりオトクというものです。すぐに売り切れになったため追加リターンも用意されましたが、これもすぐに買われつつあります。

 クラウドファンディングでは低額のリターンから売切れていく印象がありますが、5万円という高額支援が人気なのは、継続的にオトクに江戸前寿司を味わいたいという強いファンがいるのでしょうね。

 江戸前寿司に日本酒……!! 最高にイキですね。酒飲みとして行きつけの江戸前寿司屋さんをつくっておきたい!!


ナベコ

寅年生まれ、腹ぺこ肉食女子。特技は酒癖が悪いことで、のび太君同様どこでも寝られる。30歳になるまでにストリップを見に行きたい。Facebookやってます!

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