本連載は「Xperiaヒストリー」ながらたまに脱線気味ですが、今回も盛大に脱線します。
今回紹介するのは、ソニー製のレンズスタイルカメラ「DSC-QX10/QX30/QX100」です。もはや、ソニーモバイル製でもないんじゃないかと思われるしょうが、たしかにスマートフォン全般向けではあるものの、Xperiaとの親和性がとても高く、コレ抜きには語れないので語らせてください。
“レンズスタイルカメラ”とは何かというと、カメラのいわゆる円柱形のレンズ部分だけの形ながら、レンズやCMOSイメージセンサー、メモリーカード、バッテリー、光学式ズームや光学式手ブレ補正までも搭載している、れっきとしたカメラです。
実はシャッターボタンもあるので単独で撮影できてしまうのですが、実際これだけだと何を撮影しているのかさっぱりわかりません。
この時に使うのがXperiaです。WiFi接続して、カメラの映像をXperiaに映し出すことができます。WiFiで接続もNFCがあるXperiaであれば超カンタンで、NFCマークをお互いに近づけてピコリンと音がすれば、WiFiの接続もパスワード入力も自動でやってくれて、さらにアプリまで立ち上げてくれます。
接続すれば、専用アプリ「PlayMemories mobile」が起動してレンズカメラの映る画像をXperiaで確認しながら遠隔操作して、写真が撮れます。いったいなぜこんなコトをするのか、そう思いますよね?
Xperiaのカメラ機能は、「Xperia Z1」や「Xperia Z1 f」あたりから1/2.3型約2070万画素のイメージセンサー「Exmor RS for mobile」を搭載し、コンパクトデジタルカメラ級の撮影ができるようになりましたが、それ以前の「Xperia Z」や、「Xperia Z Ultra」はそれに比べると弱かったので、だったらカメラ性能を別のカメラにまかせてしまえば良いじゃないか! というのがレンズスタイルカメラの発想です。
しかも「おまかせオート撮影」「プレミアムおまかせオート」といったオート撮影のほかに、「(P)プログラムオート撮影」「(A)絞り優先撮影」「(S)シャッタースピード優先撮影」といったよりマニュアル的な撮り方もできます。
遠くの被写体を撮りたいなと思ってもXperiaにはデジタルズームしかありませんが、そんな時こそ光学ズームを使って撮影ができたり、分離しているからこそレンズの向いてる方向と、それを見るディスプレーを全く別の方向を向けて撮影といった使い方もできたり、優位性を融合させることができたのです。
ちなみに、静止画に限らず動画撮影もできるので、カメラだけを固定して遠隔操作すれば定点観測的なムービー撮影もできちゃいます。
レンズスタイルカメラは、撮影画像はカメラの中にあるメモリーに記録されていますが、当然Xperiaにワイヤレスで転送もできます。そうです、カメラ背面の液晶ディスプレーだと小さくて、イマイチ撮った画像の細かなところが見えないということもありますが、こんな時こそXperiaの大画面が役にたちます。
画像をピンチアウトして拡大すれば細かなところも簡単にチェックできて、そこからすぐにでもTwitterやFacebook、Instagramにもアップロードもできてまさに一石二鳥。撮ることと、活用することがいい具合に融合しているのです。
ちなみに、レンズとXperiaをそれぞれに持って撮影するのが大変、という場合には付属品にアタッチメントが入っているので、Xperiaと物理的に合体することもできます。だんだん本末転倒な感じになってきてますが、気にしないでください。
さらには、Xperiaにダイレクトにドッキングさせられるカメラアタッチメントケースなんてものもありまして、XperiaやXperia Z1、Xperia Z Ultra専用のアタッチメントケースは、ふだんはそのまま保護ケースとしても使えます。そして、ケースにある切り欠きにレンズスタイルカメラをガチャンと接続すると……。
なんちゃってカメラの完成です! 「Xperia Z Ultra」をベースに合体させると、やたら大掛かりなカメラ(ふう)のなにかが出来上がります。
Xperia Z Ultraのディスプレーは6.4型なので、それはそれはカメラの背面液晶としてみたら超巨大なディスプレーで、こんなカメラは世の中を探してもないでしょう。
Xperiaのカメラは本当に高性能で、単独でも十分にキレイな画像が残せますが、光学ズームで遠くをアップで綺麗に撮りたい! とか、もっと明るいレンズ、大きいセンサーで綺麗に撮りたい! というわがままな欲求を満たしてくれるのがこのレンズスタイルカメラ。カメラを持って行くよりも、ひっそりと持ち運べるのも魅力のひとつです。
先日、週間リスキーのACCNに「正直、Xperiaネタそろそろ厳しいんじゃないの?」なんて言われましたが……いえいえ、まだまだ大丈夫ですよっ!
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