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日本でも始まったFacebookの「Instant Articles」とは?

2016年01月26日 11時00分更新

記事提供:WPJ

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Facebookは、同社モバイルアプリにおいて出版社がFacebook向けに記事を作成して配信できるサービス「Instant Articles」機能をユーザーに向けてリリースしていますが、1月14日、日本においてもサービス提供開始することを発表しました(参考:CNET)。

今回は、日本での展開に注目が集まるInstant Articlesについてまとめてみたいと思います。

読み込み時間を大幅削減するInstant Articles

Facebookのニュースフィードに配信された記事を読むためには、現状では、配信元のサイトに行かないと読めません。しかし、このInstant Articlesのサービスでは、配信元のサイトにいかなくても、Facebookのモバイルアプリ上で記事全文を読むことができます。

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従来:Facebookから外部サイトへ遷移

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Instant Articles:Facebook内で完結

ユーザーメリットとしては、外部サイトに遷移しないためコンテンツを見るための待ち時間の大幅削減が可能となります。Facebookによると、Facebookアプリから外部サイトへの接続に平均8秒かかるところ、Instant Articlesでは記事の読み込みの速さが10倍になるという結果もあります(出典:ITmedia)。

ユーザーストレスの削減は元より、提携メディアを拡大することによって、ニュースアプリのようにFacebookが使われる可能性も期待できそうです。

パートナーメディアが導入するメリットとは?

立ち上げから米New York TimesやBuzzfeedなど大手メディアとの提携を発表するなど、パートナーメディアの拡充を進めてきたInstant Articles。12月16日時点で39カ国の350以上のメディアが参加していると発表しています(出典:ITmedia)。

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出典:Facebook

媒体社が導入するメリットは大きく2つあると考えられます。

1.媒体収益/作業の効率化

Instant Articlesでは広告の掲載も可能で、広告収入をFacebookと分け合う必要がないとされています(Facebookの広告ネットワークを利用する場合は通常通り70%が広告収入)。また、コンテンツ管理の作業も容易で、媒体社は自社のツールを使って記事を作成し、それをFacebookのサーバにアップロードするだけで、自動的にFacebook向けに変換されます。

そのため、他のキュレーションやポータルにコンテンツ提供し、自社サイトにユーザーを連れてくるよりも運用コストが安くなる可能性があると言えるでしょう。

2.検索に代わるユーザートラフィックの獲得

Facebookのユーザートラフィックを新規で獲得できるため、現在多くのメディアがトラフィック獲得で頼っている検索結果からの流入依存度を減らすことができる可能性もあります。

他社SNSが勢力を拡大しつつあるとはいえ、依然としてFacebookの影響力は大きいため、自社サイトへの集客に苦慮するメディアにとっては好機となるのではないでしょうか。

導入する際に注意したいこと

キューレーションサービスやポータルサイトとのようにFacebook内のコンテンツ拡充し、優れた操作性でユーザーの利用が活発になるだけでなく、広告収益が100%保証となっていることで、高い期待を寄せるメディアも多いと思います。

ユーザーとメディア双方へのメリットに注目が集まる一方で、外部サイトへのトラフィックが期待できるサービスではないため、自社メディアの流入が減る可能性とその影響範囲の分析は慎重に取り組む必要がありそうです。

また、Facebook、グーグルなどの大手サービス提供者に集客を委ねていると、各社の方針転換や重大なアップデートなどによって瞬時にトラフィックを失う可能性も捨てきれません(例:Google パンダアップデートなどによる検索エンジンのロジック変更)。

メディアのユーザー獲得に関しては、大手サービス提供者からのユーザー獲得もとても重要ですが、並行して自社での努力によるユーザー獲得も必要でしょう。

「Instant Articles」が日本でどのように展開にしていくか、今後の動向に注目したいと思います。

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