Yahoo!ボックスがシェアトップのDropboxを追う
無制限プラン続々廃止! オンラインストレージの今をチェック
2015年12月28日 09時00分更新
『そういえば、あの業界のシェアは結局どこが一番多いんだっけ……?』
そんな疑問を抱いたことがあるすべてのビジネスマンに捧ぐ連載。仕事でも利用できる業界ランキングや業界地図を私、高橋暁子が手っ取り早く紹介します。<連載目次>
OneDrive、容量無制限撤廃で炎上
皆さんはオンラインストレージサービスを利用しているだろうか。クラウドストレージとも呼ばれ、主にバックアップやファイル共有などで利用されることが多い。
先日、米Microsoftがオンラインストレージサービス「OneDrive」において、Office 365登録ユーザーに提供してきた容量無制限プランを停止すると発表。さらに無料プランもこれまでの実質30GBから5GBへと大幅に縮小するとした。いきなりのサービス悪化にユーザー不満が噴出し、炎上騒ぎとなってしまった。
OneDriveの無制限撤廃は、一部ユーザーが平均使用量の1万4000倍に達する75TBもの容量をバックアップ代わりに利用するなど、想定外の使い方をしたためだという。批判が殺到した結果、決定に不服なユーザーは全額払い戻しとし、無料プランユーザーもオプトインで15GBの無料容量が使い続けられるようになった。日本での状況はMicrosoft Office公式ブログにて告知されている。
ほかにもEvernoteの有料会員サービス「Evernoteプレミアム」、Yahoo!の「Yahoo!ボックス」、米サービスの「Bitcasa」など、無制限を謳ったプランが廃止している。最近は、ストレージの価格低下に合わせて容量を増加する傾向が強いが、容量無制限プランの継続はかなり難しいようだ。
では、オンラインストレージサービスの利用状況やシェアについて見ていこう。
オンラインストレージサービスの使い道は
PCを週3回以上バックアップ&スマホのバックアップ
まず、オンラインストレージサービスの利用状況がわかる調査を紹介しよう。マイボイスコムの「データのバックアップ」に関するインターネット調査(2015年10月)によると、まず情報機器のツールやデータの消失経験は42.3%に上る。バックアップしているデータは「写真、画像」(73.5%)が最多であり、続いて「アドレス帳、電話帳、連絡先」(45.6%)などだった。
パソコンのバックアップをとっている人は54.9%であり、バックアップをする際の保存先・方法は、「外付けハードディスク」「USBメモリ」が各4割弱、「パソコン内の別のハードディスク」「CD、DVD、BDなどのディスク」が2~3割。バックアップを週3回以上している人では、「クラウド・オンラインストレージサービス」の比率が高くなった。
続いて、スマートフォンのバックアップをしている人は20.6%であり、保存先・方法は、「クラウド・オンラインストレージサービス」「SDカード、microSDカードなど」「パソコン内のハードディスク:iTunesやGoogleアカウントとの同期」「パソコン内のハードディスク:自分でコピー」が各2割強~3割で上位に挙がっている。
オンラインストレージサービスは、主に週3回以上パソコンをバックアップしている人、スマートフォンのバックアップを取る人の2割に使われているというわけだ。
(次ページでは、「トップはDropbox、Yahoo!ボックスが続く」)
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