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LINEが目指す強大なECエコシステム

2015年11月17日 11時00分更新

記事提供:WPJ

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今回は、今や5800万人の国内ユーザーを抱え、なくてはならない国民的コミュニケーションツールとなったLINEについてご紹介します。無料通話やゲーム、音楽配信にとどまらず日本最大級のプラットフォームとなったLINEですが、次なる戦略の中でも「ECプラットフォーム」としての可能性に焦点を当ててみたいと思います。

LINE MALL:CtoCからのEC参入

LINEがEC参入の足掛かりとしたのは、メルカリなどCtoCアプリの盛り上がりを受け2013年末にリリースされたLINE MALL。2014年7月の実施されたニールセンの調査では156万人が利用している結果となり、サービスインして半年あまりにも関わらず先発するメルカリに迫る好スタートということで話題となりました。

その後も利用者数の拡大が続いているものの、国内ユーザー5800万人という母数を考えると、既存サービスに比べまだまだ追い上げる余地があるといえそうです。

LINE MALLの特長は、“人と商品との出会い・発見を大切にする”をコンセプトにしたPush Commerce。検索にはよらない商品との「出会い」を創出するため、サービスイン当時からアプリ上部のタブでカテゴリーを設置しています。

今では他社サービスでも当たり前となったこの機能ですが、現在あるタブの中でLINE MALLならではとなるのは「Sale」カテゴリーではないでしょうか。

LINE FLASH SALE:CtoCで展開するBtoC

LINE MALLの「Sale」カテゴリーでは、ブランド品などの新品が買えるBtoCのコンテンツが展開されていたのですが、2015年6月の仕様変更で「Sale」カテゴリーはLINE FLASH SALE & LINE TRIP BAZAARに集約されたようです。

LINE FLASH SALEは日替わりでテーマがあり、そのテーマにそった商品群が1週間限定で販売されています。注目すべき点は、LINE FLASH SALEの公式アカウントの登録ユーザー数が1000万人を超えている点。公式アカウントのタイムラインに配信された情報への反応も高い様子がうかがえます。圧倒的なユーザー数とレスポンスの高さとは、LINEならではの強みとなりそうです。

また、LINE FLASH SALE内で始まったLINE TRIP BAZAARでは、日本未上陸ブランドを中心に、現地価格のまま買えるサービスを開始。これまでの海外通販では分かり難かった送料や関税を商品代金に含める事で、ユーザーにとっては表示価格のままで購入できる簡便さ売りにセールを実施しています。現在アメリカのブランドが中心ですが、11月中旬よりヨーロッパブランドの取扱いも開始予定で、より一層の拡販を目指すとのこと。

この他にも友達同士でプレゼントが送りあえる「LINEギフト」や、国内のインディーズメーカー/ブランドと販売店・消費者を結びつける「LINE Collection」などを展開。限りなくCtoCに近いBtoCへの展開は、LINE MALLで得たCtoCのノウハウが活かされ、ユーザーに近いLINEの特長が発揮される大きな可能性を秘めているといえそうです。

LINE@:BtoCに1to1コミュニケーションを

今年2月にオープン化された公式型アカウント「LINE@」は、アカウント数が飛躍的に急増し、2015年4月末時点での国内累計アカウント数は33万件を突破しています。

LINE@の特長である1:1のコミュニケーションが可能となったことで、一方通行になりがちだったこれまでのメールマガジンなどと異なるブランドとユーザーとの双方向コミュニケーションが可能になります。LINEが得意とするユーザーとの近さが、メッセージの到達率だけでなくブランドへの親近感など、深いエンゲージメントを築くことが期待できそうです。

先月22日には店舗で発行しているスタンプカードをLINE@上に持てる「LINE ショップカード」をリリースするなど、コミュニケーションツールだけに留まらない飲食・小売店舗向けのサービス拡充を図っているのも見逃せません。

現在はBtoCにおける情報発信やコミュニケーションが中心となっているLINE@ですが、オープン化をきっかけにLINE@の利用業者が多種多様になることを考えると、LINE@から直接商品を購入するというような展開も将来的には想定できそうです。

フリマアプリは序章に過ぎない…5800万人を動かすLINEの野望

LINEのEC事業はLINE MALLから始まりました。LINE@を始めとする他サービスの今後の展開まで含めて考えると、競合サービスが担うCtoCの領域に留まらず、今までのECも超えた壮大な事業を視野に入れている可能性が見えてきました。

コミュニケーションツールとしての使いやすさ、今や生活インフラと言えるほどの国民への浸透度からすると、LINEの資産を最大限活用できるLINE@を中心に強大なECエコシステムが完成する日は近いかもしれません。成功事例などはLINE@公式ブログをご覧ください。5800万人を動かすかもしれない新たな事業展開に今後も注目です!

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