今年12月に映画『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』が公開されることもあり、スターウォーズ(SW)ファンは大いに盛り上がっているだろう。
ゲーマーにとってのSWは11月19日発売予定のエレクトロニック・アーツの『Star Wars バトルフロント』だ。開発を担当するのは、今なお人気が高いFPS(ファースト・パーソン・シューター)『バトルフィールド 4(BF4)』と同じ、DICEだ。エレクトロニック・アーツのブースでは、日本では初のプレイアブル出典ということもあり、待機行列ができていた。
、東京ゲームショウで試遊できたゲームモードは、40人対戦の『ウォーカー・アサルト』と2人協力プレイの『サバイバル』。実際にサバイバルを試遊したところ、筆者は多少FPSに慣れているが、バトルフィールド 4などのガチガチのFPSではなく、カジュアルな印象を受けた。操作面でも画面にボタンとその役割が大きく書かれており、あまり慣れていない人でもコントローラーを握ってすぐにわかるようにつくってあるのかもしれない。
会場まで来るのが難しい方は以下の動画を参考にして欲しい。
今回は、本作でヒーローデザインを手がけた、ジェイミー・キーン氏にお話を伺うことができた。なお、キーン氏は初めて映画館で見た映画が、同シリーズ「エピソード4/新たなる希望」で、彼の生活にも大きく影響を及ぼしているのだという。身の回りのものが全てStar Warsで、そんな彼の妻は辛抱強く支えているんだそう。
―ヒーローデザイナーとはどういう役割でしょうか。
キーン氏:キャラクターリアリティーをもち、ゲーム内でどのように見えてどのように動くのかを統括して見ています。グラフィカルな部分は専門の担当がいますよ。
―スター・ウォーズという偉大なタイトルですので、監修もきびしかったのではないですか?
キーン氏:実はプロジェクトに入る当初は、私もそう思っていました。しかし、実際に初めてみると、非常に平等な協力的なパートナーシップが構築できていることに気付きました。とにかく最善のゲームをつくりたい、という思いが同じで、非常に生産性が良いチームができています。
―初めてこのタイトルを聞いたときは“BF4のスター・ウォーズバージョン”という印象がありました。しかし、少しプレイしたところややカジュアルなつくりだと感じました。このあたりは調整されたのでしょうか。
キーン氏:ニコラス・フィグレイヤーというゲーム全体のプロデューサーで、調整は彼が指揮をとっています。彼はバトルフィールド 4も担当していますので、全体の構成としては似ているところはあると思います。
スター・ウォーズのファン自体が必ずしもBF4のファンというワケでは有りません。ということはBF4で狙っていたターゲットを広げていかなければならなかったのです。また、スター・ウォーズファン自体もゲーム層になり得ることもあります。
例えば、“AT-ATウォーカー”を(BF4で登場するような)戦車ととらえてつくることもできたのです。しかし、映画の中ではAT-ATウォーカーは唯一無二で、戦車とはまったく違うものですから、そうなるとゲーム内でのマップやバランスの取り方も変わってきます。さらに、ヒーローが搭乗することから、BF4とはかなり変えていかなければなりませんでした。
―ヒーローを再現する上で苦労した点はありますか?
キーン氏:映画に出てくるキャラクターのエッセンス、本質的な部分をどうやったらプレイヤーが楽しめるように変換させていくのか、という点です。映画のなかで観ているキャラクターから、ゲームをしている人は年齢層広く、時間をかけてそのキャラクターになっていく訳ですから、実現するのは本当に大変でした。
ヒーローが登場するようなゲームだと、ヒーローが戦場に現われた瞬間にバランスが崩れることがあります。この非対称的なところ(アンバランスさ)をゲームとして楽しめるようにまとめていくことも難しいですね。
―よく聞かれることだと思いますが、ゲーム内だと例えばジェダイの騎士がトルーパーに倒されてしまうこともありますよね。映画ファンからすると夢を壊されてしまうような気がするのではないでしょうか?
キーン氏:そこが中核にある問題だと思います。ジェダイの騎士達が、夢を壊すかゲームを壊すか、そのどちらかになってしまいますね。
ジェダイの騎士をプレイする人は圧倒的な強さを楽しみたいし、相対するヒーローではないプレイヤーも、ジェダイの騎士であっても倒せるんじゃないか、という可能性を与えられていることを感じさせなければならない。この2つを同時に達成しなければならないのですが、これは実現しました。
―さて、PC版もリリースする訳ですが、ほかのハードウェアと比べて利点はありますか?
キーン氏:マウス・キーボードなのか、コントローラーなのかという、操作スピードが差が生まれる可能性がありますね。どのプラットホームでも最高に楽しめるクオリティーで作成しています。
―最後に、ご自身がいちばんうまく再現できた、もしくはゲームのキャラクターとして好きなヒーローはなんですか?
キーン氏:好みで言うと、ダース・ベイダーが非常にうまくいったと思っています。やはりダース・ベイダーがもつダークフォースの達人としての秘めた力を満載しているので、ガンガン遊べます。それに対して、ゲームをプレイして楽しむという意味で良いなと思ったのが、ボバ・フェットですね。というのもボバ・フェット自身は特殊な能力が無いので、戦術を変えていかなきゃいけないんですね。そこを考えるのがプレイヤーとしては楽しいのではないのでしょうか。
―ありがとうございました。
といったわけで、スター・ウォーズファンががっかりしないように、相当意識して制作したことがわかる『Star Wars バトルフロント』。間もなくベータテストも開始するので、ぜひ遊んでみよう。
・ゲーム基本情報
タイトル:『Star Wars バトルフロント』
ジャンル:アクション・シューティング
開発元 :EA Digital Illusions CE(DICE)
発売元 :エレクトロニック・アーツ
発売日・配信日:2015年11月19日発売予定
プラットフォーム:PS4/Xbox One/PC版Origin
価格:スタンダードエディション 7800円、デラックスエディション 8800円
出演キャラクター:ルーク・スカイウォーカー、ダース・ベイダー、ボバ・フェット他
ベータ版:10月初旬に配信予定
先行予約特典:「ジャク―の戦い」7日間の先行アクセス(北米太平洋時間12月1日配信)
対象:予約者全員(PC版)、早期予約者(パッケージ版)
・ゲームモード
マルチプレイヤー(オンライン)8-40人
ファイター・スコードロン(空中戦 10vs10 各チーム+AI10体)
スプレマシーモード(地上戦 コントロールポイント争奪戦)
ウォーカー・アサルト(地上戦 20vs20 マルチプレイ参加者数最大)
ブラストモード(地上戦 10vs10 デスマッチ)
・ミッション
オンラインCOOP、オフラインCOOP、シングルプレイ(サバイバル、バトル、ヒーローバトル、トライアル)
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