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CPI広告より成果が見込める「CPE」広告とは

2015年09月01日 11時00分更新

記事提供:WPJ

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今回は最近少しずつ話題に上ってきた「CPE広告」についてお話ししたいと思います。CPEとは「Cost Per Engagement」の略で、その名の通り1エンゲージメントあたりの広告費用のことを指します。

「エンゲージメント」の定義は媒体や広告商品によって大きく異なりますが、ここ数カ月で相次いでリリースされたCPE広告の注目すべき点は、エンゲージメントとして<アプリインストール後に発生するユーザーのアクション>だけでなく<アプリ内課金や購入>までを指標に設定できる点です。

複数成果地点型アフィリエイトアドネットワーク「seedApp」β版提供開始—ファンコミュニケーションズ参照

ローリスク、ハイリターン! CPE広告、最大のメリット

CPI(Cost Per Install)はアプリプロモーションにおける重要な指標なのでご存知の方も多いと思います。CPI広告はインストールが成果地点となるため、「1インストールあたり○円」といった形で広告費が発生します。ユーザーがインストールさえすれば成果となるため、その後ユーザーがそのアプリをプレイしたのか、課金したのかなどについては担保されません

対してCPE広告は独自の成果地点を設定し、その成果地点にユーザーが到達してはじめて広告費が発生します。広告メニューによってはユーザーが課金をするまで広告費が発生しないように設定できます。CPI広告より広告単価は高いものの、確実にアプリ内課金に結びつけられるCPE広告は、低リスクでよりロイヤリティの高いユーザーを獲得できる、願ってもない広告商品と言えます。

また、CPIを指標に広くユーザーを獲得すると、ある一定から後は新規ユーザーの獲得が鈍化する場合がほとんどです。ミドル〜ライトユーザーの中からいかに良質なユーザーを獲得できるかがカギとなります。インストール後に発生するアクションに成果地点を設定できるCPE広告を活用すれば、既存ユーザーのロイヤルユーザー化や、アプリのアクティブ率を高めることでDAUの安定化も不可能ではありません。

気になる費用対効果ですが、媒体社のテスト結果によると、継続率・ROAS共に良い結果であることが多いようです。ただし、インストール後のアクションに成果地点を設定できるCPE広告が出始めてそれほど経っていないことから、市場全体としても効果実績の不足は否めません。当面は検証や分析を重ねることが不可欠となるでしょう。

最終兵器は諸刃の剣?CPE広告のデメリットとその影響

一方、CPE広告のデメリットとは何でしょうか。

まず、CPE広告はまだ取扱い媒体数が多くないため、そこまで多くの獲得数を期待できないという点があります。成果地点も深いため、効果を実感するまでには少し時間がかかることもあるでしょう。

加えて、成果地点が深いCPE広告は、媒体社やその先の掲載メディアにとって収益化が難しい広告メニューとなります。エンゲージメントが発生しないと収益が発生しないため、媒体としてはいくら広告を掲載しても、広告をクリックしたその先でユーザーがアプリをインストールしても、設定された成果地点に到達できなければ媒体社の収益はゼロのままです。

また、成果地点の設定如何により質の悪い媒体・掲載メディアとみなされてしまうだけでなく、収益化が難しくなることによって次第に淘汰されてしまう可能性もはらんでいますCPE広告は、。広告代理店や媒体社としては諸刃の剣になりかねません。広告主にとっても、一定の集客力を持つ媒体にも関わらず、CPE広告による収益減が起因となって淘汰されてしまうことは、長い目で見るとプロモーションの選択肢を失ってしまうことにつながります。

短期決戦にも長期持久戦にも。成果地点を正しく設定するには?

重要になってくるのが、広告主や訴求商材に対する適切なターゲットの抽出方法や成果地点の設定方法など、客観的な情報集約と知見の集積に裏打ちされた戦略となります。先日「〜DAU増への道〜リターゲティングでユーザーを呼び戻せ!」でも取り上げたように、昨今の広告トレンドとしても、広告出稿で獲得したユーザーの継続率や離脱ユーザーの取り戻しに対して、しっかりと計測しようという意向が高まって来ています。

アプリ内課金を指標とした短期的な売上やROASを追うだけに留まりません。アプリ内でのアクションやゲーム到達度などを成果地点にできる部分を活かし、「ここまでプレイしたらこのアプリの良さを分かってくれる」といった設定をすることで、ロイヤルユーザーの掘り起こしに活用することも可能です。一定の期間で確実に売上を担保するのか、ロイヤリティの高いユーザーを安定的なDAU向上につなげるのか、いずれもCPE広告の活用方法次第、と言えそうです。

どちらの手法を取るにしても、最適な成果地点を見つけ出せるかが非常に重要になります。最適な成果地点を見つけ出すためには、検証や分析のフェーズから戦略策定まで共有できる、専門性の高いパートナーを選定することも重要となってくるでしょう。

広告の選択肢が増えることは、広告主にとって非常に良いことです。今回取り上げたCPE広告はまだ検証段階ゆえに懸念材料は少なくありません。実績が集まって行く中で、広告主にとっても掲載メディアにとっても、双方共に効果の高い広告形態であることがわかれば、CPE広告メニューに対応する媒体も増え、よい形で市場が活性化するのではないかと思われます。

弊社でも、CPE広告に関する実践的な活用方法について知見の集積を強化して参りますので、アップデートなどがあればまたこちらでご紹介させて頂きます。

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