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DAUアップに効く!リタゲの効果を測る2つの方法

2015年08月18日 11時00分更新

記事提供:WPJ

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今回は、何かと話題の「リターゲティング」についてお話ししたいと思います。ことアプリにおいてはまだまだ発展余地のあるこの分野ですが、「リタゲの現状は?」「具体的にどうすればいいの?」「効果ってどうなの?」という3点に焦点を当てて考察していきます。

やりたい、でもやれない、リターゲティング

リターゲティングの必要性

ここ半年ほど、特にゲームアプリのデベロッパーから「どうすればDAUを増やせるか」のご相談を頂くことが非常に多くなってきました。DAUを向上させるための要素は、基本的には以下の3つです。

  1. 新規ユーザーを獲得する(増加)
  2. ユーザーを離脱させない(維持)
  3. 離脱ユーザーを呼び戻す(増加)

離脱ユーザー(図の2)をゼロにおさえることができれば、もちろんDAUは未DLユーザー(図の1)、離脱ユーザー(図の3)の分だけ増加させることが可能です。実際のゲームアプリでは、平均的に1か月後には80%~90%近く離脱してしまい、その後も徐々に減少していきます。DAUを安定的に向上させるには、離脱を上回るペースでの未DLユーザーと離脱ユーザーの増加が必要となります。

離脱ユーザーを、広告で効率的に獲得するための大前提となるのが、インストール済みユーザーのみにアプローチする「リターゲティング」です。手法はさまざまですが、ADNW、DSP、SNSなど、リターゲティングできるメディアは数多くあります。

しかし、現在のゲームアプリのWeb広告は、未DLユーザーの新規獲得用のものがほとんどで、離脱ユーザー向けのリターゲティング広告はあまり実施されていません。これはいったいなぜでしょうか?

効果分析という大きな壁

リターゲティング広告があまり実施されない理由。それは「リターゲティング広告は効果計測ができない」ということです。

新規獲得用のプロモーションは、広告計測用のSDKを実装していれば、基本的には効果を測定することが可能です。これによって広告ごとのコストとリターンが明確となり、ROASを合わせるためにはCPIいくらで獲得すべきか、どのクリエイティブの獲得効率が良いか、という分析が可能となります。

一方リターゲティング広告では、ユーザーを「リターゲティング」できても、「その後に実際にゲームを再び遊んでくれたのか? 課金したのか?」の計測ができません。つまり、広告費用を投下しても、それに対してどの程度の効果があったかを把握することができず、効果を分析するのは不可能に近いです。

このような背景から、DAU向上施策としての可能性を感じつつ、リターゲティングはあまり積極的に実施されていないのがアプリ市場の実情です。

今こそ!リターゲティング

リターゲティングの効果計測を実現する、2つのソリューション

そうなると、webマーケティングで離脱ユーザーを呼び戻すことはできないのでしょうか。実は、直近でこの「効果計測」というリターゲティングにおける最大の課題は解消されつつあります。ここでは、そのようなものの中から2つのソリューションをご紹介したいと思います。

1.広告計測用SDKによるソリューション:『ART』

広告計測用SDK『ART』によるソリューションです。すでに新規ユーザーへのプロモーションの際にほぼ必須と言っても過言ではない広告計測用SDKですが、D2Cが提供しているSDK『ART』に、リターゲティング広告計測機能が実装されました

詳細はこちらのプレスリリースに記載されています。ここでは簡単にどのようなことが可能になったかのトピックスと、その活用方法をご紹介します。

1.リターゲティングにより復帰したユーザーの数&継続率が分かる!
「リタゲで戻ってきたユーザーってちゃんとDAU化してるの?」という部分を可視化できます。これにより、例えば7日後継続ユーザー単価を算出し、新規のそれと比較することで、DAU軸での「離脱復帰」と「新規獲得」の効果差を比較/分析が可能です。

2.リターゲティングにより復帰したユーザーの課金額が分かる!
「リタゲで戻ってきたユーザーってちゃんと課金してるの?」という部分を可視化できます。これにより、復帰CPA目標をいくらに設定すればペイすのるかという、ROASの分析が新規獲得時と同様に可能となります。

3.流入メディア別に上の1、2が分かる!
リターゲティング広告実施の際に計測URLを分けることで、流入メディアごとに離脱ユーザーの復帰効率や、復帰後の動向を把握できます。これにより、注力してリターゲティング広告を投下すべきメディアを分析/選定ができるようになります

以上のように、リターゲティング広告の最大の障害である効果分析が解消され、戦略的に離脱ユーザーへのアプローチが可能となります。ただし、これはあくまで「分析可能になった」だけです。「リターゲティングが効果的か否か」に関してはまだ疑問が残ります。実際に、リターゲティングによる離脱ユーザーの呼び戻しに、費用を投下すべき価値があるのでしょうか?

2.広告プロダクトによるソリューション:『Dynalyst for Games』

「リターゲティングが効果的か否か」の疑問には、広告プロダクトによる2つ目のソリューションの実績から考察していきます。サイバーエージェント社のリターゲティング専用の広告『Dynalyst for Games』は、広告配信するだけで自動的に『Dynalyst for Games』経由のリターンユーザーの効果が計測できます。

※計測には連携SDKの実装、又はアプリと媒体のS2S連携が必要となります

『Dynalyst for Games』を利用し、実際に100万DLを突破しているあるRPGタイトルでのリターゲティング効果から、離脱ユーザー呼び起こしの価値を見ていきたいと思います。

今回分析した配信対象については、1~2週間未ログインという、離脱して間もないユーザーを選択しています。DL後1か月以上経過していることから、少なくとも離脱前に数週間単位でプレイしていたユーザーのため、親和性は高い層だと想定されます。表から読み取れる内容と考察を以下にまとめてみました。

1.獲得単価が安い!
過去にきちんと遊んでいただけあり、新規ユーザーと比較すると反応率が非常に高く、獲得単価は新規と比較して半分弱となっております。
2.継続率も安定!
一度は疎遠になったゲームにも関わらず、リターンユーザーは翌日、3日後まで新規ユーザーとほぼ同水準で継続的にプレイしています。
3.DAU向上に有効!
上の1、2から、リターゲティングによる離脱ユーザーの呼び戻しは、コストパフォーマンスよくDAUを向上させることができる、非常に有効な施策だと言うことができます。

個人的に意外に感じるのが、自分がプレイしていたゲームを止めるとなると、ある程度明確な理由があるのではと思っていましたが、どうやらそうではないようだ、ということです。プレイを止めて1~2週間が経過してもなお、バナー広告を見ただけでプレイを再開するユーザーがこれだけ多いとなると、恐らくプレイしなくなる主たる理由は「なんとなく」なのではないでしょうか。となると、ログイン頻度が落ちてくる「離脱し始め」の時期にリターゲティング広告で定期的にアプローチすることで、ユーザーの本格的な離脱を防げるのかもしれません。

まとめ

アプリ市場におけるリターゲティングは、いよいよその準備が整い、本格化を待つところとなっています。今後はアプリDAU向上の重要な鍵として、新規獲得プロモーションと同様に利用が拡大していくと思います。今回、ご説明したのは、このリターゲティングにおける計測面のお話に過ぎません。

実際にリターゲティングを実施するとなると、ゲーム内施策と連動させることが効果最大化のために必要不可欠となりますし、離脱期間や離脱時期を考慮した訴求軸の最適化も重要となります。

※前述の『Dynalyst for Games』ではユーザーのゲーム内ステータスに応じて動的にクリエイティブを出し分けることが可能で、この検証においても有効な手法となりそうです。

まだまだ事例が少ない中、各社のタイトルがどのようにリターゲティングを活用していくのか、今後の展開から目が離せません! もしリターゲティングにご興味がおありでしたら、お気軽にご相談ください。DAUを最大化させるべく、ぜひ共に取り組ませて頂ければと思います。

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