このページの本文へ

前へ 1 2 次へ

高橋暁子の「意外と知らない!? 業界ランキング」 第44回

家庭用ゲームは下降中だがソシャゲーの隆盛で市場全体は過去最高

もはや配信ゲームが8割&国内ハード事情は任天堂圧勝! ゲーム市場早分かり

2015年07月29日 18時00分更新

文● 高橋暁子 編集●ASCII.jp

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

『そういえば、あの業界のシェアは結局どこが一番多いんだっけ……?』
そんな疑問を抱いたことがあるすべてのビジネスマンに捧ぐ連載。仕事でも利用できる業界ランキングや業界地図を私、高橋暁子が手っ取り早く紹介します。<連載目次>

国内外ともデジタル配信・オンラインが主流

 7月11日、任天堂 岩田聡社長が亡くなり、世界中が悲しみに包まれた。ゲームを愛し、世界のゲーム好きに愛された岩田社長に敬意を表して、国内外のスマホゲームを含むゲーム市場規模、ゲーム機やソフトのメーカー別シェアを見ていきたい。

 ゲーム総合誌「ファミ通」の「ファミ通ゲーム白書2015」によると、2014年の世界ゲームコンテンツ市場は、前年比6%増の推定6兆7148億円。

 内訳は、家庭用及びPC向けパッケージゲーム市場が1兆5389億円、デジタル配信ゲーム市場(モバイルゲーム、PC配信ゲーム、家庭用ゲームデジタル配信)が5兆1759億円。つまり、デジタル配信ゲームが全体の約8割を占めるというわけだ。

 では、日本国内のゲーム市場はどうなのだろうか。2014年の国内家庭用ゲーム市場規模は、ハード・ソフト(オンライン含む)合計で4039億円。一方、オンラインプラットフォーム(ゲームアプリ、フィーチャーフォン、PC)市場は7886億円。

 その結果、国内ゲーム市場規模は、過去最高の1兆1925億円(前年比4%増)となった。オンラインプラットフォームが全体の7割弱を占めているのだ。つまり、日本でも海外でも、デジタル配信・オンラインゲーム系が主流ということになる。

 なお、日本におけるゲームコンテンツのうち、家庭用ハードは2007年をピークに緩やかに下降しており、家庭用ソフトも下降気味。一方、オンラインプラットフォームは増加の一途をたどっており、その影響でゲーム市場全体も過去最高となっている。

 2014年の国内ゲームアプリ市場規模は、前年比18%増の7154億円。「パズル&ドラゴンズ」を追って「モンスターストライク」が市場を牽引し、LINE系ゲームアプリが人気を博している。

 2014年の国内ゲーム人口は前年比189万人増の4855万人。アプリゲームユーザーが前年の2861万人から3376万人に増加したことが、ゲーム人口の拡大につながっている。

 なお、ゲームコンテンツ市場のうちアジアは2兆1987億円、米国が2兆825億円、欧州は1兆6585億円であり、いずれも増加傾向にある。ゲーム市場はまだしばらく熱い市場となりそうだ。

前へ 1 2 次へ

カテゴリートップへ

この連載の記事

アスキー・ビジネスセレクション

ASCII.jp ビジネスヘッドライン

ピックアップ