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柳谷智宣の「真似したくなるPC活用術」 第198回

今勢いに乗っているGoogleの最新サービスをいち早く使い倒す技

2015年07月01日 10時00分更新

文● 柳谷智宣

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ストリートビューが垂直方向にも対応した

 筆者は体重が約100kgなのだが、ボルダリングやロッククライミングも趣味でやっている。ITライターではあるのだが、三浦雄一郎さんや木村憲司さん、今井道子さんといった世界に名だたる山岳家の取材を担当させてもらったこともある。そのため、アメリカはカリフォルニア、ヨセミテのエル・キャピタンは憧れの的。一生登れるはずのないのだが、下まででもいいので行ってみたいと思っていた。

 エル・キャピタンは世界一大きい一枚岩で、ロッククライミングのメッカ。高さは約900メートルだが、難易度はそれほど高くないので、オンシーズンには多数の人達がチャレンジしている。世界最高のプロクライマーの一人、日本が誇る平山ユージ氏がパートナーとともに2時間台で登った世界記録はあるものの、普通のクライマーは数日かけて登る。もちろん崖で泊まるのだ。

 前置きが長くなったが、なんとGoogleのストリートビューが初めて垂直方向に対応し、最初のコレクションにエル・キャピタンが登録されたのだ。Googleマップのヨセミテページを開き、「START THE CLIMB」をクリックすると登攀スタート。ザイルの準備をしているところから始まる。ストリートビューなので、画像をドラッグすると全方位の画像が見られる。ダブルクリックすると視点の移動もできるが、全ルートが記録されているわけではない。16ヵ所のポイントで撮影しているようで、その間はスクロールして移動する。

 3人のクライマーで登っており、当然途中で泊まっている。エル・キャピタンでの写真は何度も見たことがあるが、ストリートビューで現場にいるかのように景色を見られるのには感動した。今後もどんどんコレクションを増やして欲しいところだ。

筆者は10年前と比べると、体重が2倍近くになってしまったが、壁を登るのは今でも好き。ボルダリングは右側の壁にへばりついているのが筆者。撮影協力は筆者が通うボルダリングジム「Rock&Wall」

ウェブページを開いたら、「START THE CLIMB」をクリック

上にスクロールしよう

登攀している様子をストリートビューで閲覧できる

崖で泊まろうとしているところ。どんな神経をしていれば、ここで眠れるのだろうか

崖の上の景色。絶景かな

10週年を迎えたGoogle Earthに新機能が追加された

 6月29日、Google Earthが10週年を迎えた。Google Earthは、Googleマップとは異なり、地図や衛星写真を3Dで閲覧できるアプリ。ちなみに、年額399ドルで高度な機能を使える「Google Earth Pro」も提供していたが、今年の2月に無料化され、誰でも利用できるようになっている。

 今回、10週年を記念して「Earth View」に新たなコレクションが追加された。「Earth View」はGoogleでは働いている時間の20%を好きなことをやっていいという有名な「20%ルール」から生まれた新機能で、宇宙から見た映像から、絶景を切り出した圧巻の画像を見せてくれる。さらに「Voyager」(ボイジャー)というレイヤーが追加されており、ハイライトを楽しめるツアーも利用できる。ストリートビューの厳選画像コレクションや最近公開された最新の衛星画像などを閲覧できる。

 「Earth View」に追加された写真は、Googleのサイトでも閲覧できる。Google Chromeブラウザに拡張機能の「Earth View from Google Earth」をインストールすると、新しいタブを開くたびに「Earth View」の写真がランダムに表示されるのでおすすめだ。

Googleのオフィシャルブログで、6月29日に10週年を迎えたことが発表された

Google Earthの起動画面でも告知されている

「Voyager」レイヤーでハイライトのツアーを楽しめる

Google Chromeに拡張機能を入れると、新しいタブに「Earth View」がランダムに表示される

日本デビューはまだ先だが期待のサービスが目白押し

 6月26日、「Google Self-Driving Car Project」で開発してきた、ハンドルもペダルもない全自動運転車の公道実験が開始された。自動車メーカーでなくIT企業のGoogleによるものだが、動画を見る限り素晴らしい完成度だ。発売はずっと先のことだろうし、日本での登場はさらに将来になるだろうが、待ち遠しいことだ。

 ゲーマーにとっては、夏に公開予定とされている「YouTube Gaming」が待ち遠しいところだ。ゲームのプレイ動画・実況に特化したサービスで、2万5000本以上のゲームタイトルの専用チャンネルを用意する。昨年、ゲーム専門の配信サイト「Twitch」の買収を試みたが、アマゾンに取られてしまったので、自分立ちでスタートさせようというわけだ。YouTubeとは異なる検索結果になるようで、「call」と入力すれば「Call of Duty」が出てくるとのこと。こちらもまずはアメリカとイギリスで始まる予定。

 6月23日、GoogleはGoogle Play Musicに広告を入れた無料サービスをスタートすると発表した。Apple Musicへの対抗策で、アメリカは盛り上がっていて羨ましい限り。日本ででサービスを利用できるのはいつの日になるだろうか。

Googleの全自動運転車がカリフォルニアで公道実験をスタート

6月12日の公式ブログで、「YouTube Gaming」の紹介が投稿された

6月23日の公式ブログで、「Google Play Music」無料版の紹介が投稿された

Google Play Musicにアクセスしても、「Google Play Music is currently available in select territories.」と表示され、利用できない


筆者紹介─柳谷智宣

著者近影 柳谷智宣

1972年生まれ。ネットブックからワークステーションまで、日々ありとあらゆる新製品を扱っているITライター。パソコンやIT関連の媒体で、特集や連載、単行本を多数手がける。PC歴は四半世紀を超え、デビューはX1C(シャープ)から。メインPCは自作、スマホはiPhone+Xperia、ノートはSurface Pro3とMacbook Air。著書に「Twitter Perfect GuideBook」(ソーテック社)、「Dropbox WORKING」(翔泳社)、「仕事が3倍速くなるケータイ電話秒速スゴ技」(講談社)など。筋金入りのバーホッパーで夜ごとバーをハシゴしている。好きが高じて、「原価BAR」を共同経営。現在、五反田・赤坂見附・銀座で営業中。


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