スキルゼロのエンジニアが1年で運用デスマを解消した話 第1回
データセンターの妖精「ウインズ」の登場でデスマが変わる?
現場は戦場だった!インフラ運用に配属された僕の悲劇
2015年06月12日 15時00分更新
運用現場は戦場だ!厳しめなデータセンターの妖精
その日は西牧も夜勤シフトの日。この仕事で辛いのは障害が起こらなければ起こらないで、膨大な事務仕事が待っていることだ。西牧はオペレーションルームで、データセンターにある機器のスペックや動作状態などを確認し、Excelの管理表に入力していた。先々代の部長の「チェックは手でやれ!」との鶴の一声で、管理は手書きと決まっている。西牧は支給された最新PC のデジタルペンで、Excel画面に直接“正”の字を書き込んでいた。 「これも昔は印刷してボールペンで書いてたって言うから、技術は進歩したよな……」。
現状に疑問を持ちつつも、目の前の問題に気づかないのが、西牧の悪いところだった。眠気でもうろうとした頭で作業を進めていると、あるスイッチのCPU負荷が異常に高くなっているのに気付いた。西牧は形ばかりの申請を出して 、サーバールームに入って見ることにした。夜のとばりが落ちても、ゴーゴーとうるさいデータセンター。該当のラックには、小さな明かりが点灯し、何者かの気配がする。
西牧:こんな時間になんだ? す、すいませーん!
ウインズ:きゃー!脅かさないでよ。なんだかスイッチの調子が悪いから、わざわざ見に来たら、ラック内のサーバーにボットが入っていたみたいで、TCPのコネクションがめいっぱい張られてたわ。
西牧:あ、そうなんだ。原因見つけてくれたんですね。ラッキー。
ウインズ:ラッキーって、一歩間違えたら新聞沙汰よ!まったく、このデータセンターの管理はいったいどうなってるのよ。あれ?私が見えるの?
西牧:はい。なんだかミリタリーな服装で、機器いじってますね。作業申請出ていましたっけ?
ウインズ:だって、運用現場はつねに戦場なのよ。作戦の円滑な実施のためには、近代的なオペレーションが必要なのよ。
西牧:いや、だから作業申請を……。
ウインズ:あなた、私の姿見ても、全然驚かないのね。普通、「グリーンベレーにネコ耳はないだろうー」とかツッコむところでしょ。
西牧:言われてみれば、確かに。羽も生えているし、なんだか地面から浮いてますよ。管理用のネコ耳ドローンなんて、うち導入したっけな?
ウインズ:ち・が・う・わ・よ! 私の名前はウインズ。あんたたちのデータセンターの管理があまりにもタコなんで、「ネットワーク・パフォーマンス・モニター(以下、NPM)」を使って障害や性能の管理をお手伝いしているシステム運用の妖精よ。
西牧:なるほど! 軍服ネコ耳羽付きっててんこ盛りですけど、要は「データセンターのざしきわらし」みたいなもんですね。
ウインズ:うーん。「●怪ウオッチ」ブームに乗ったみたいで、なんだか納得できないけど、そう思っていただいていいわ。というか、「会話に出てきた『NPM』ってなんですか?」とか、「フツーMRTGじゃないんですか」とか、冴えたツッコミはないの? 本当、IT業界の人は本当にアルファベット3文字に鈍感なんだから。
西牧:NPMって運用管理ツールですよね。アメリカのソーラーウインズって会社のNetwork Performance Monitor。お手頃な価格で、ネットワークの見える化ができて、障害や性能管理ができるっていう。
ウインズ:なんで私の台詞を奪ってるのよー! しょうがないわね。こうなったら、ソーラーウインズのツールであなたたちの運用を根本から変えてやるわ!見てらっしゃい!!
西牧:あっ、はい!
「データセンターのざしきわらし」もとい、システム運用の妖精であるウインズちゃんが前触れもなくスキルゼロのエンジニア西牧の前に現わるという実にありがちな展開。果たして泥沼の運用現場は刷新されていくのか? 次回乞うご期待。
(提供:ソーラーウインズ)
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