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導入と運用が楽で製造業にぴったり!

ダイキン工業はなぜソーラーウインズ製品をイチオシするのか?

2013年01月29日 07時00分更新

文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp 写真●曽根田元

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「COMTEC」のブランドで、おもに製造業に向けたIT製品やサービスを展開しているダイキン工業電子システム事業部では、一昨年からネットワーク管理ソフトをはじめとするソーラーウインズ製品の販売を手がけ、すでに事例も複数出ているという。ダイキン工業 電子システム事業部 吉田節氏に、ソーラーウインズ製品の魅力について聞いてみた。

「見える化」をテーマにネットワーク構成管理ツールを提供

 業務用空調機で圧倒的なトップシェアを誇るダイキン工業。家庭用空調機「うるるとさらら」や、癒し系キャラクターのはしりとも言われる「ぴちょんくん」は有名だが、COMTECブランドでB2BのIT関連ビジネスを展開していることはあまり知られていない。ダイキン工業 電子システム事業部 吉田節氏は「1980年代、事業拡大を進めていた中で、エアコンの気流シミュレーションを可視化するためのディスプレイ端末を開発したのがきっかけです。それ以降、ハードウェア設計や海外製品の販売、アプリケーション開発まで手がけるようになっています」と説明する。

ダイキン工業 電子システム事業部 開発・技術部 技術担当課長 吉田節氏

 同社が扱うIT関連ビジネスの1つのキーワードは「見える化」だ。前述した気流解析結果可視化の例を見るまでもなく、さまざまな事象や傾向をビジュアル化することで、課題解決に役立てることを目的にしているという。こうした目的に沿う製品の1つとして、同社ではネットワーク構成を自動的にビジュアル化するツールを10年以上に渡って取り扱ってきたとのことだ。

 しかし、長らく取り扱ってきたネットワーク構成のビジュアル化ツールが製品としての寿命を迎えつつあり、ダイキン工業でも後継製品を探す必要が出てきた。こうして複数の製品を検討した結果、選定されたのが、ソーラーウインズのネットワーク管理ツールである。

とにかくすぐに使えるのが大きなポイント

 ソーラーウインズは米国のITベンダーで、ネットワークの性能管理を実現する「Network Performance Monitor」をはじめ、サーバーやストレージ、IPアドレス、トラフィック、ログ・イベント、仮想環境などの管理を可能にするツールを提供している。ソーラーウインズのネットワーク管理ツールは、現場の管理者やエンジニアを対象として開発されており、シンプルで使い勝手もよい。価格も低廉で、ダウンロードしてすぐに利用できる手軽さも大きな売りとなっている。

ネットワークの性能管理を実現する「Network Performance Monitor」

 数ある製品の中から、ダイキン工業がなぜソーラーウインズ製品を選んだのか? ここにはダイキン工業 電子システム事業部の主要顧客である製造業でのニーズがあるという。「製造業ではIT部門も含めて、人の動きが激しいですし、作るモノに合わせてラインもネットワークも変わります。こうした製造業のお客様においては、とにかくコスト効果が高く、導入や設定に手間のかからない製品のニーズがとても高いんです」(吉田氏)という。こうしたニーズの当然の帰結として、自動化のニーズも高い。「既存のソフトの場合、インストールして死活監視するまではすぐなんですが、マシンやネットワーク機器でCPUの負荷グラフを出そうとすると、設定に一手間かけなければいけません」(吉田氏)。

 こうした製造業のニーズを汲んだ結果、選定されたのがソーラーウインズの製品だ。吉田氏は、「ソーラーウインズ製品は必要なものがあらかじめパッケージ化されているので、少ない手間で使っている環境にあわせて使い始められます。グラフやレポートなどのアウトプットが豊富。こうした点から考えて、ソーラーウインズの製品がベストでした」と選定理由について語る。

 一言でネットワーク管理ツールといっても、巨大なフレームワークで構成されているエンタープライズ向けのツールから、10万円を切るような低価格ツール、フリーソフトまである。しかし、これらのツールは「大規模なネットワーク向けに作り込めるエンタープライズ向けの製品は、やはり数百万円~と、どうしても高価になる。一方、価格が安い製品では、死活監視のみで、ビジュアル化ができないといった機能面での限界があります。また、拡張するにも他社製品と組み合わせなければなりません」といった課題があるという。これに対して、ソーラーウインズ製品では、おおむね30万円から導入でき、機能がモジュール化されているため、拡張も容易だ。「価格と機能のバランスを考えて、非常によいポジション」と吉田氏は評価する。

製造業のニーズにきちんと応えられる

 ダイキン工業 電子システム事業部がソーラーウインズ製品を扱い始めたのは、2011年からだが、すでに導入事例も生まれている。「『老朽化更新』という言い方をしますが、製造業はシステムや設備を定期的にリフレッシュします。ネットワーク管理ツールは、ネットワークといっしょに導入されますので、こうした老朽化更新のタイミングで新しいモノを導入して、より効果を高めようというお客様からお声がかかりますね」(吉田氏)。

ダイキン工業のソーラーウインズ製品のサイト。独自の製品紹介ムービーなど、手が込んでいる

 また、ネットワーク管理だけを単に更新するのみではなく、今まで監視していなかったアプリケーションや仮想化サーバーなどを対象として追加するパターンもあるという。導入により、障害検知のスピードを早めたり、今までと同じ労力でより幅広い管理を実現するといった効果を上げているユーザーが多いようだ。やはり主力製品のNetwork Performance Monitorが一番導入されているが、仮想環境の監視を行なう「Virtualization Manager」や、ネットワーク機器のコンフィグ管理を行なう「Network Configuration Manager」を組み合わせて導入されるケースも増えているという。

 ダイキン工業ならではのメリットとしては、やはり製造業のニーズや悩みに答えられる点が挙げられるという。「使いこなしや運用も含めて、ご提案ができる点だと思います。導入マニュアルもお客様に応じたものを、販売パートナー様といっしょに作ることもできます」(吉田氏)とのこと。Webからダウンロードでき、エンドユーザー自身にも使いやすい製品だが、「たとえば既存システムからのリプレースや監視の最適化など、お客様にとって手間になる作業は必ず発生します。私たちがお手伝いすべき作業は実はかなりありますね」と話す。パートナーとなっているNIer/SIerとともに、今後も製造業のみならず、非製造業にもソーラーウインズの拡販を続けていくという。

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