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100エレメントで29万円という価格からスタート

CIOではなく現場にIT管理を売り込むソーラーウィンズ

2011年12月05日 06時00分更新

文● 渡邊利和

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12月1日、IT管理製品を手がけるソーラーウィンズは日本での販売代理店となる丸紅情報システムズと共同で戦略説明会を開催し、日本国内での取り組みについて説明を行なった。

CIOではなく現場にアプローチ

 まず概要説明を行なった米ソーラーウィインズのエンジニアリング担当シニアバイスプレジデント兼アジア太平洋事業担当ゼネラルマネージャのダグ・ヒバード氏は、まずソーラーウィンズの概要について説明を行なった。

米ソーラーウィインズのエンジニアリング担当シニアバイスプレジデント兼アジア太平洋事業担当ゼネラルマネージャのダグ・ヒバード氏

 ソーラーウィンズは、もともとはネットワーク管理ソフトウェアをずっと手がけていたが、2010年にストレージリソース管理製品をリリースした後は急速に管理対象を拡大しつつある。2011年に入ってからはシステム&アプリケーション管理製品、仮想化管理製品、ログ&イベント管理製品を追加しており、総合的なIT管理製品ベンダーと呼ぶにふさわしいラインナップにまで充実させてきた。

 事業戦略の特徴についてビバード氏は、従来の“伝統的な管理ソフト”のビジネスが「パワフルだが複雑なソフトウェアをCIOに売り込む」というスタイルだったのに対し、同社では「パワフルでかつ使いやすいソフトウェアを実際に利用するユーザーに直接売り込む」という方針を採っていると説明した。同時にそれは、経営トップレベルの決断を要するような高額な製品であってはならず、現場の裁量で導入できる程度に安価でなくてはならないことも意味する。この結果同社の製品はグローバル企業の部門レベルからスモール・ビジネスまで広範な市場に対応しているが、グローバル企業全体の管理にも対応できるだけの拡張性も備えており、決して中小規模でしか使えない簡易的なツールではないという。

現場を中心に据えたソーラーウィンズのアプローチ

 ソーラーウィンズの中核的な製品である“Orion Network Performance Monitor”の場合、100エレメントで29万円という価格設定になっている。実際、主要なネットワーク管理ソフトウェアでは同規模で数百万円規模の価格が珍しくないことを考えると、中小規模でも現場の裁量で導入できるという同社の主張は間違いないだろう。

 ソーラーウィンズでは、日本市場でのパートナーとしてまず丸紅情報システムズ、ミツイワ、ダイキン工業の3社と契約を締結し、これらパートナー経由でのビジネスをスタートした。同社はWebを活用したユーザーとのコミュニケーションを重視しており、無償ツール等を提供してユーザーのロイヤリティを獲得し、有償製品のユーザーになってもらう、というアプローチを採っているが、この手法は継続されるため、Webサイトの運営や無償ツールの提供はソーラーウィンズから、有償製品の販売はパートナー経由で、というスタイルになる。なお、同社は現時点では日本国内には拠点は持たず、日本語によるサポートや製品の日本語化作業などはオーストラリアの拠点で行なうという。

日本市場での取り組み

欧米での実績に対して日本は未開拓

 今回パートナーとして同席した丸紅情報システムズの伊東 輝明氏によると、同社がソーラーウィンズとの提携を決断した理由の1つに「欧米における圧倒的な販売実績に対して日本市場が未開拓だった」ことが挙げられるという。

丸紅情報システムズ 営業一課担当課長 伊東 輝明氏

 実際に国内ではあまり知られていないようで、同社製品のユーザー企業は170国10万社以上に上る一方、日本国内のユーザー企業は800社程度だという。IT運用管理ソフトウェアというと、全社レベルでのITガバナンスの確立という観点から、CIO主導で全社プロジェクトとして導入に取り組む、という大がかりな話になることが珍しくないが、こうした形でシステムを導入できるのはやはり大企業が中心であり、かつ選ばれる製品も高価で大規模なものが中心になるのは明らかだ。

 それに対し、現場で役立つツール、といったややカジュアルな位置づけの同社製品は、ソフトウェアの低価格化/価格破壊といった印象がないわけでもないが、無償版をWebでダウンロードして試し、気に入ったら製品版を導入する、といった手法もあって「道具としての使い勝手の良さ」を重視していると感じられる。日本国内でも、実際にシステムの運用管理に携わる現場のスタッフに気に入られれば広く普及する可能性が期待できそうだ。

 なお、国内3社のパートナーによって、同社製品はすべて国内での購入が可能になるが、現時点ではまだ日本語化は完了していないという。準備ができた製品から順次日本語版が提供開始されることになるが、日本語版の提供開始は2012年春頃からになる予定だ。

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