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持ち運べる実売約70万円の構成で聴いてみました……。

どこまで行くのか「AK240 Stainless Steel」を聴く

2015年02月23日 14時29分更新

文● 小林 久/ASCII.jp

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ポータブルの枠を飛び越えた、応用範囲の広いハイエンド機

 Astell&Kern初のプレーヤー「AK100」が国内で登場したのは2012年の10月。当時はまだ、ハイレゾ再生に対応した携帯プレーヤーは少なく、あっても無骨な印象だったりとする中、コンパクトなボディーと洗練された操作感が際立っていた。その後、日本でもハイレゾ市場が急速に立ち上がり、コンテンツの数も飛躍的に増えた。その再生機としてAKシリーズが果たした役割は大きい。

 2014年にはハイエンドの「AK240」を皮切りに、Androidベースの第2世代機が登場。これに「AK120II」「AK100II」が続き、ポータブルハイレゾ再生機のリファレンス的な存在となっている。特にAK240は印象的なデザインに加え、対応するフォーマットの豊富さや機能の多彩さという実用上のメリットも高く、市場の先頭を走る存在だ。

裏面を見る。よく見るとAK240 SSのほうが編み目が粗いが、これは個体差なのだろうか。

 AK240は、携帯プレーヤーとしては非常に高価な部類に入るため、当初は購入をためらっていたが、筆者も半年悩んだ末に購入を決断した。その理由のひとつは、LINE-OUT出力から単品のシステムに接続し、DSD音源を再生した際の色彩感豊かで、鮮烈なサウンドだった。片手に収まるコンパクトな本体でありながら、据え置き機に迫り、ある意味凌駕する面も兼ね備えている。このサウンドに驚き、SACDプレーヤーからの買い替えを検討してもいいと感じたたからだ。

 ずっしりと重いAK240 SSだが、こうしたAK240の持ち味を考慮すれば、据え置き機のリプレース用途でも十分意味のある選択になるかもしれない。豊富な機能と優れた使い勝手、そして類まれな高音質を秘めた製品と言ってよさそうだ。

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