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持ち運べる実売約70万円の構成で聴いてみました……。

どこまで行くのか「AK240 Stainless Steel」を聴く

2015年02月23日 14時29分更新

文● 小林 久/ASCII.jp

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一皮むけたボーカルの透明感、安定し支えが効いた低域

 音を聞き比べてみる。短時間であったが、JH Audioの「LAYLA」「Angie」が手元にあり、最上級の組み合わせでAK240とAK240 SSの違いを聴き比べることができた。

LAYLAとの組み合わせで聴く。……実売約70万円という組み合わせ。

 まずは両製品の音に“違いがある”か、という根本的な話から。筆者としては「ある」という認識だ。しかも想像以上に顕著である。

 定番ハイレゾソースのひとつ、ノラ・ジョーンズの『Come Away with Me』の1曲目、5曲目(24bit/192kHz)を聞く。AK240 SSはすぐ聴いてわかるほど、明瞭で見通しの良いサウンドを奏でる。標準版のAK240でも、LAYLAと組み合わせると、低域の芯が通り、ワイドレンジ。非常に質が高いと感じるのだが、AK240 SSになると、これがさらにツルンと一皮むけたような感覚を味わえるほどになる。

 豊富な情報量と明晰な表現は、このヘッドフォンが持つポテンシャルはこんなものではないと主張しているかのようだ。

 AK240 SSのタイトな表現は、男性ボーカルを聴くとより印象的だ。CD品質(16bit/44.1kHz)の音源ではあるが、エリック・クラプトンの『Change the World』を聴く。音はより重心が低く、太く響き、男性的な強さを感じる。

 『ラブライブ!』の楽曲から、μ'sの「Snow halation」(24bit/48kHz)を聴く。AK240とAK240 SSのキャラクターの違いをより意識するようになる。AK240 SSは音の重心が下がり、安定したバランスで、付帯音も少ないが、AK240は高域がAK240 SSと比べて鮮明に伸びて、元気な印象となる。にぎやかで音数の多い、POPS系の楽曲ではAK240のほうが華やかに感じる面もあった。好みが分かれるかもしれない。

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