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5月19日の発売が決定

「Astell&Kern AK Jr」は6万円台、どう評価する?

2015年05月13日 11時00分更新

文● 貝塚/ASCII.jp

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 音質や質感の高さで人気を集めるハイレゾ対応プレイヤー「Astell&Kern」シリーズは、2012年10月発売の「AK100」にはじまった。192kHz/24bitネイティブ再生に対応し「WM8740」を搭載。アルミ素材のヘアライン加工でスタイリッシュなデザインに、約122gと比較的コンパクトで軽量な筐体。何より直販で5万4800円と、当時のハイレゾプレーヤーとしては手が出しやすい価格で人気を集めた。

超高級品になりつつあったAKシリーズだが……
AK Jrは初代AK100に近い価格で登場

Astell&Kernシリーズの始祖、AK100。発売当初は直販価格で5万4800円だった

 その後上位モデルの「AK120」や後継機「AK100 MK2」やその後継にあたる「AK100II」、最上位モデルとなる「AK240」、最上位モデルの特別版「AK240 SS」と、同ブランドは製品を何度かリリース。いつの間にか、ポータブルアンプの「AK10」をのぞくと、ラインアップ中もっともローエンドな「AK100II」でも直販価格10万9800円ほどと、価格的にも高級ハイレゾプレーヤーブランドの印象が強まっていた。

 そんなAstell&Kernが新たにリリースするエントリーモデル「AK Jr」の発売日が5月29日に決まった。気になる価格は、アキハバラe市場の直販価格で6万9800円。AK100IIや「AK240 SS」の直販価格38万4000円と比べるとケタがひとつ下がった分、買いやすくなったかもしれないが、「エントリーモデル」ときくと少々割高な印象だろうか。

 ただ、エントリーモデルとはいえ素材はアルミとゴリラガラスという十分なこだわりよう。写真を見るかぎり、仕上げも上位機種に近く緻密なようだ。AKシリーズの大きな特徴でもあるバランス出力には対応しないものの、胸ポケットに入れての利用にちょうど良さそうなシリーズ最薄の約8.9mm/約98gというサイズ感にはそれを補う魅力がある。またDSD64の再生(非ネイティブ)、192kHz/32bitまでのPCM音源に対応、DACにはAK100と同じくWolfson製「WM8740」を搭載するなど音質のよさも期待できそう。

 最近ではウォークマンAシリーズがハイレゾに対応しながら実売2万円台で購入できるため、「およそ7万円のハイレゾプレーヤー」とだけきくと、「手頃だね」とはならないかもしれないが、Astell&Kernのハイレゾプレーヤーとしては長らくなかった価格帯の製品。Astell&Kernシリーズに興味はあるけど手は出せない……と考えていたユーザーにとっては悩ましい製品になるのではないだろうか。ハイレゾプレーヤーの新たな選択肢として、今後注目されそうだ。

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