1月21日(米国時間)、米マイクロソフトは、今年秋にも出荷が予定されている「Windows 10」に関する説明を行ない、新たな情報を公開した。「Windows 10: The Next Chapter」と呼ばれたこの説明会で発表された情報は、Windows 10のリリースに向けて、順調に開発が進捗していることを示すものだったといっていい。
新たなプレビュー版を来週から提供
今回発表された情報によると、現在提供中の「Windows 10 Technical Preview」を大きく進化させた新たなプレビュー版を来週から提供。これまでは企業内のITプロフェッショナルを対象に実施してきたが、新たなプレビュー版はより幅広い開発者、そして一定の知識を持ったエンドユーザーも対象に提供することになる。ここではコンシューマ向けの新たな機能が追加されるほか、Windows Phone向けにもプレビュー版の提供が開始される。
Xbox Oneとの連携機能、
音声認識システム「Cortana」(コルタナ)も搭載
新たなコンシューマ機能としては、Xbox OneのゲームをPCに向けてストリーミングし遊べる機能を可能にしたほか、Windows Phoneで採用していた音声認識システム「Cortana」(コルタナ)も利用できるようになる。“One Microsoft”に向けた機能強化を図っていることを示した。
消えた“Consumer Preview”
注目されるのは、現時点では、当初見込まれていた“Consumer Preview”という言葉が使われていない点。2014年9月のWindows 10の発表時点では、今後のプレビュー版の公開スケジュールを示す資料の中にも「Consumer」という言葉が盛り込まれていたが、今回の発表では新たなプレビュー版という表現にとどまっている。
もちろん、役割としては、Windows 8のときのConsumer Preview同様、幅広いユーザーに使ってもらう点に違いはない。サティア・ナデラCEOの就任以降、大胆な変革を進めるマイクロソフトが、こんなところにも変化をつけてきたとはいえまいか。

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