エンタープライズから、IoT、ゲームまで幅広い領域をカバー
先頃来日した米マイクロソフトのナデラCEOは、「マイクロソフトはプラットフォームの会社であり、ユーザー、IT部門、デベロッパーに対して利益を提供できる企業だ。Windows 10もデベロッパーに対して新たなチャンスをもたらす」と前置きし、「Windows 10は、私にとっても最も重要なリリースのひとつ。
Windows 10はモバイルファーストを実現し、フォンからPC、テレビまでの一貫したエクスペリエンスを提供。法人ユーザーにとっては、セキュリティやID管理、データ保護といった点で大きなメリットをもたらす。
さらに、ユニバーサルアプリケーションプラットフォームとして提供するだけでなく、マウスとキーボード、タッチや音声といった様々な形態で利用できるという3つの特徴を持つ。その新たなOSをこれから待つことなく、今日からプレビューを開始できる。私もワクワクしている」と語った。
ここでいうように、ひとつのOSで、4型サイズのディスプレーを搭載したスマートフォンから、タブレット、PC、そして85型の大画面タッチディスプレーまで対応。しかも、エンタープライズやデータセンター、IoT、ゲームといった幅広い領域をカバーするという点では、従来のOSとは大きく異なる部分だともいえる。
マイクロソフトでは、「それぞれのデバイスに適合したエクスペリエンスをもたらす、ひとつの製品ファミリー」と、Windows 10を位置づけている。
Windows 10では、企業利用に適した形で、ひとつのアプリストアから、様々なアプリが提供される環境が整備されるほか、アプリケーションレベルとファイルレベルでのコンテナとデータ分離機能を活用し、データがどこにあっても保護されるような仕組みとすることで、セキュアな環境が整うという。
現時点で明らかになった
「Windows 10」の新たな機能
新たな機能については、すでに様々な記事で紹介されており詳細には触れないが、現時点でもすでに目玉といえる機能が明らかになっている。Windows 7まで存在したおなじみの「スタートメニュー」が復活し、Windowsストアアプリもデスクトッププログラムと同じ形式で開き、リサイズや移動ができるようになる。
スナップ機能も強化され、新たな四分割レイアウトにより、4つのアプリを同じ画面上でスナップ可能だ。タスクバー上の新しいタスクビューボタンを配置し、開いているファイルの切り替え、作成したデスクトップへのアクセスも迅速に行なえる。
そのほか、目的やプロジェクトごとにデスクトップを作成し、複数のデスクトップを容易に切り替えて、最後の作業に容易にアクセスできるほか、エクスプローラでは、最近使われたファイルとよく使われるフォルダーを表示するようになり、作業中のファイルの発見が容易になるといった改良を図っている。
Windows 10の機能については、今後さらに詳細が明らかになり、新たな機能も追加されるだろう。それにあわせて徐々に「10」という名称の意味が明らかになっていくのかもしれない。
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