じわじわと「タグマネジメント」というキーワードに注目が集まっています。タグマネジメントを広告の観点からまとめます。
タグマネジメントとは?
タグマネジメントは、煩雑で面倒なタグ管理を解決するためのツールです。一つのタグから各キャンペーンのタグを呼び出し、ページごとのタグやタグから生成されるデータリストの管理をサーバーダイレクトで一括管理するツールです。
アクセス解析やWebサイトのA/Bテスト、行動ターゲティング、リターゲティング、コンバージョントラッキング、アフィリエイトなど、キャンペーンの種類が増えれば増えるほどタグの種類は比例して増加します。増えたタグの追加や管理が煩雑になるため、広告主や広告代理店、制作会社の悩みを解消するために生まれたツールがタグマネジメントです。
タグマネジメントの主な機能
タグマネジメントの機能は、以下の通りです。
タグ配信方式
タグ配信方式には、コンテナ方式とサーバーダイレクト方式があります。
- ・コンテナ方式
- 管理画面で設定したタグを最終的にブラウザーに戻す方式。管理タグは一つですが、PCやスマートホンなどのデバイス上で実行されるタグの数が減るわけではありません。実行タグの数に比例し、ブラウザーが通信するデータ量も多くなります。
- ・サーバーダイレクト方式
- タグマネジメントシステムのサーバーとタグベンダーのサーバーが直接通信をして、タグがPCやスマートホンのブラウザーに戻されることがない方式。タグマネジメントシステムのサーバー上で各種タグが実行されるため、第三者タグによるパフォーマンス低下に対する効果が期待できます。
タグマネジメント提供ベンダー
タグマネジメントを提供している主なベンダーは、下記のようになります。
タグマネジメント導入におけるメリットと課題
上記のような目的を果たす意味でも、タグマネジメントツールの導入は多くのメリットが期待できます。
ただし、課題もあります。
- ・導入コストがかかる
- すでにタグをいろいろと埋めている場合、設定や貼り替えに時間がかかるため、導入する際、ツール以外にもコストがかかります。また、同じ機能に追加予算をかけるように見えるので、社内での説明が通りにくいという一面があります。
- ・ある程度の知見が必要
- 広告計測ツールのように、簡易な導入形式ではないので、専門的な知見が必要になります。
タグマネジメントは、実際に運用すると非常に大きなメリットがあるツールです。残念なことに、タグマネジメントにお金をかける理由が、マネジメント関係者には分かりにくいものでもあります。無理をせずに、リニューアルや計測ツールの入れ替えなど導入時期を考えながら進めるとうまくいくかもしれませんね。